カラスは、近年、都市に残された緑地を大群でねぐらとして利用し、その近くで餌をとったり、子育てなどを繰り返しています。 特に東京を中心とした首都圏では、この20年間にカラスが急増し、生ゴミを食い散らしたり、人やペットを襲ったりするなど都市で生活している人々との間でさまざまなトラブルが生じています。そのため、最近では新聞やテレビなどで大きく報道されるようになりました。 そこで、国立科学博物館(実施機関:附属自然教育園)では1995年〜2003年に、環境省の委託を受けて都市に生息するカラスの生態を調査しました。 今回の企画展では、この調査結果のほか、これまでカラスについて研究されてきた方々の研究成果を基にさまざまな面から紹介します。 この企画展で、カラスってどんな鳥なのか、人間と共存できないのか、あらためて考えるきっかけになればと願っています。