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企画展概要

企画展名称 日本の自然を世界に開いたシーボルト
開催期間 平成28年9月13日(火)~平成28年12月4日(日)
開館時間 午前9時~午後5時(金・土曜日は午後8時まで)
※入館は各閉館時刻の30分前まで
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌火曜日)
※ただし9月26日(月)は開館
入館料 一般・大学生:620円 (団体310円)
高校生以下および65歳以上無料
開催場所 国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館1階 企画展示室
主催 国立科学博物館
後援 朝日新聞社
学術協力 東京大学総合研究博物館、首都大学東京 牧野標本館、
ナチュラリス生物多様性センター(オランダ)、
ルール大学ボーフム 東アジア学部(ドイツ)、
ブランデンシュタイン・ツェッペリン家アーカイブ(ドイツ)

会場へのアクセス

独立行政法人国立科学博物館
所在地 東京都台東区上野公園 7-20
お問合せ (ハローダイヤル) 03-5777-8600
国立科学博物館アクセスマップ

イベント

記念講演会
日時 10月23日(日) 13:00~16:20
会場 国立科学博物館 日本館2階講堂
参加費 無料(ただし入館料が必要です)
定員 100名
講師 C. ブランデンシュタイン=ツェッペリン(ドイツ・シーボルト家御子孫)、 G. タイセ、M. ファン・オイエン(ナチュラリス生物多様性センター)、 田賀井 篤平、大場 秀章、佐々木 猛智、三河内 彰子(東京大学総合研究博物館)、 岩科 司、秋山 忍、森 健人(国立科学博物館)
申し込み 上野の山文化ゾーンフェスティバル
2016講演会シリーズ

詳細は「講演番号8」をご覧ください

※終了しました

シーボルトの生い立ちと時代背景

シーボルトの生い立ちと時代背景1796年にドイツのヴュルツブルクで生まれたシーボルトは、1823年にオランダ商館の医師として来日しました。鎖国のため外国からは未知の国に等しい日本の自然を世界に広く紹介すべく、ぼう大な資料を収集し、自らも研究しました。シーボルトの生涯とその時代背景などを紹介します。

シーボルトの植物コレクション

シーボルトの植物コレクション植物への関心が強かったシーボルトは、1万点以上のおし葉標本を収集し、川原慶賀による植物画などを精力的に集めました。収集には伊藤圭介などの学者や門弟も協力します。収集した標本の大半はオランダのライデン、一部がドイツのミュンヘンなどに保管されています。

植物学者としてのシーボルト

植物学者としてのシーボルトシーボルトは単にコレクターとしてだけでなく、研究者として日本植物の分類にも貢献します。研究を通してシラネアオイやキブシなどの固有種の存在を明らかにしました。ドイツの植物学者ツッカリーニと共同で研究を行い、大著フロラ・ヤポニカなどの著作を著します。

日本の植物でヨーロッパの庭を変えたシーボルト

日本の植物でヨーロッパの庭を変えたシーボルトヨーロッパの戸外でも育つユリやアジサイ、ツバキ、ギボウシなどを導入して、種数も少なく貧弱だったヨーロッパの園芸植物の多様化を計画しました。園芸を振興するための協会を組織し、日本から持ち帰った植物をヨーロッパに広めるために、カタログによる販売を行いました。

海藻もコレクションしたシーボルト

シーボルトは海藻標本も収集しました。ライデンの王立植物標本館に保管された標本は、40年後にオランダの植物学者スリンハーが研究し、ワカメ属が新設されるなど日本の海藻の解明がすすめられました。

シーボルトと幻の日本鉱物誌

シーボルトと幻の日本鉱物誌シーボルトの助手として長崎に来たビュルガーは、鉱物標本の収集、地質調査、温泉水の分析、気象観測などを担当しました。シーボルトの依頼で、「日本鉱物誌」の原稿を書きましたが、残念ながら出版されずに終わってしまいました。

動物学におけるシーボルトの素養

動物学におけるシーボルトの素養植物学者として知られるシーボルトですが、彼は来日早々動物学に関する論文を執筆し、その後も網羅的な動物標本収集を行いました。同じ種でもたくさんの標本を収集し、また生きた動物までも観察した彼のスタイルに、動物学者としての素養を見ることができます。

シーボルト動物コレクションの行方

シーボルト動物コレクションの行方シーボルトの動物コレクションは主にライデン自然史博物館の研究者により調査され、ファウナ・ヤポニカ全5編としてまとめられました。多くは種や亜種の命名に使用された「タイプ標本」として、現在も研究に利用されています。

未完に終わったファウナ・ヤポニカ第六編

コレクションのうち、昆虫類や多くの海生無脊椎動物に関しても研究者によって調査されました。ライデン自然史博物館にはファウナ・ヤポニカのために用意されたと思われる図版と草稿が残されています。未完の第6編が予定されていたのかもしれません。