企画展名称 | ボタニカルアートで楽しむ日本の桜 -太田洋愛原画展- |
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開催期間 | 2020年 3月14日(土)~4月12日(日) |
開催場所 | 国立科学博物館(東京・上野) 日本館1階 企画展示室、中央ホール |
開館時間 | 午前9時~午後5時 ※金曜・土曜日は午後8時まで ※入館は各閉館時刻の30分前まで |
休館日 | 3月23日(月)、4月6日(月) |
入館料 | 一般・大学生:630円(団体510円) 高校生以下・65歳以上:無料(常設展示入館料のみでご覧いただけます) |
主催 | 国立科学博物館 |
協力 | 上野桜守の会、首都大学東京牧野標本館、練馬区立牧野記念庭園記念館 |
日本に自生するサクラの種類やその故郷であるヒマラヤのサクラ、日本で花開いた花見文化とその中で作出された園芸品種などを標本や文献で紹介します。
日本のサクラの多様性を明らかにする研究の歴史の中で、論文などに印刷された植物画は、種類の特徴を正確に広く伝えることに大きな役割を果たしました。これまでサクラ研究のために描かれた代表的な図を展示します。
江戸時代に始まった日本のサクラの自然史研究は、国立科学博物館の名誉館員・大井次三郎と太田洋愛の共著『日本桜集』にまとめられました。ふたりの業績とサクラとの関わりを紹介します。
太田 洋愛愛知県田原市に生まれる。愛知県立成章中学校(現在の成章高等学校)在学中に洋画家・細井文次郎に洋画を学ぶ。1929年、旧満州(現在の中国東北部)に渡り、満洲教育専門学校植物学教室にて大賀一郎に師事し植物画の道に進む。また、牧野富太郎から描画材料を贈られ、指導を受ける。終戦後ソ連軍の捕虜となり中央アジアに抑留され、1948年に帰国。帰国後は教科書や図鑑の植物画を数多く手がける。1970年、日本ボタニカルアート協会を創立。主な著書は『原色日本のラン』、『日本桜集』、『さくら』など。
大井 次三郎東京都江東区に生まれる。1930年、京都帝国大学(現在の京都大学)農学部を卒業。小泉源一の指導を受ける。京都帝国大学、ボイテンゾルグ植物園(現在のインドネシア・ボゴール植物園)を経て、国立科学博物館に勤務する。国立科学博物館名誉館員。イネ科、カヤツリグサ科などの分類に関する数多くの論文を発表するとともに、日本の維管束植物全般の分類に関する知見を総括した『日本植物誌』を出版。国際的に高い評価を受けて英語版も刊行された。1971年、朝日文化賞を受賞した。
『日本桜集』に掲載されたサクラの原画を多数展示するとともに、研究の証拠とするため、描画の素材となった枝から作製された貴重な押し葉標本を初めて公開します。
太田洋愛の屏風絵や墨絵および上野公園桜マップを展示するほか、サクラの葉、花、樹皮などの利用や世界のサクラの仲間について紹介します。