関東に甚大な被害を及ぼした1923(大正12)年関東大震災が発生してから、今年で100年を迎えます。
本展は、関東大震災とその復興、この100年間での地震防災研究、現在の災害対策やその課題について紹介します。人と自然、科学技術の関係や、過去から学び未来へ継承していくことの重要性を考える展覧会です。

ナビゲーターの
「ナマグー」

開催期間

2023(令和5)年 
91日(金)~1126日(日)

開催場所

国立科学博物館(東京・上野公園)

各会場の展示紹介

下のボタンをクリックすると、各会場の展示紹介をご覧いただけます。

第1会場日本館1階 企画展示室

第1章1923年 関東地震とその被害 
-関東大震災-

1923年関東地震がどのような地震だったのか、その震災によってどのような被害が生じたのか、科学的観点から当時の資料を用いて紹介します。
さらに、地震が発生するメカニズムや、1923年関東地震以前の地震・防災研究の体制、当時国立科学博物館が受けた被害や活動も紹介します。

油彩画「浅草公園の惨状」
油彩画「浅草公園の惨状」

海外で使われた被害写真の幻灯
海外で使われた被害写真の幻灯

 
第2章関東大震災からの復興 
-災害に強いまちづくり-

災害に強い帝都をつくるため、帝都復興事業として、関東大震災後の復興には力が入れられました。復興にあたっては、耐震・耐火を意識し、かつ景観をそこねないようなまちづくりが行われました。
東京や横浜の復興に向けた取り組みが現在のまちづくりの基礎となっていることや、その課題について紹介します。
さらに、関東大震災以降の地震研究や観測体制の変化、国立科学博物館の震災からの復興についても紹介します。

ウィーヘルト式上下動地震計
ウィーヘルト式
上下動地震計

隅田川復興橋梁模型
隅田川復興橋梁模型

 
第3章100年間の地震・防災研究 
-災害に負けない国へ-

関東大震災以降にもいくつもの地震災害が発生し、例えば1995年阪神・淡路大震災や2011年東日本大震災を契機に、研究体制や防災体制に大きな変化がありました。
本章では、観測技術の発展によって実現した緊急地震速報や津波情報、建築物に対する防災・減災技術、ライフラインへの対策など、この100年間のわが国の地震・防災研究のあゆみを紹介します。

霞が関ビル建築模型
霞が関ビル建築模型

津波フラッグ
津波フラッグ

 

かつてこの地で何が起こっていたのか・・・。
当時の被害を伝える様々なコンテンツを大型ディスプレイシステムに投影し、よりリアリティーを感じてもらいながら、災害の様子や当時の様相などを紹介します。
次の災害にどう備えればよいのか、次の世代に何を伝えればよいのかを考えるきっかけとします。

関東地震被害 油絵
大型ディスプレイシステム(写真:東京大学 渡邉英徳 教授)

科学技術で当時の写真をカラー化! 

AI技術と人の手によって、当時の写真を彩色しました。モノクロ写真だとどこか他人事だった100年前の出来事が、カラー化によって我が事として感じられるでしょうか。

会場では、国立科学博物館が収蔵する震災当時の写真10点の、カラー化前とカラー化後の写真を展示します。

浅草復興 仲見世通り
  • カラー化前

  • カラー化後

    (カラー化協力:東京大学 渡邉英徳 教授)

(カラー化協力:東京大学 渡邉英徳 教授)

※所蔵が表記されていない資料は、国立科学博物館の所蔵品です。

第2会場地球館1階 オープンスペース

災害に備える

地震災害は身近に起こりえることだということを理解し、今関東で地震が発生したら、どのような情報が出て、どう行動すればよいのか、どのような被害が想定されるのか、今私たちが考えるべきことや未来へつなげる防災を紹介します。

関東地震被害 油絵
海溝型地震の長期評価(出典:地震調査研究推進本部)
https://www.jishin.go.jp/evaluation/long_term_evaluation/subduction_fault/
(2023年5月31日参照)

特設会場日本館1階 中央ホール

災害を展示する
-伝え方の歴史-

過去から現在まで、災害はどのように伝えられてきたのか。その歴史を辿るとともに、災害を表現した画報や油彩画、絵図などの資料を紹介します。

また、これからどのように伝え残していくのか、8K モニターを用いて最新のデジタル技術を駆使した取り組みを紹介します。

  • 油彩画「爆発当時の桜島
    油彩画「爆発当時の桜島
  • 帝都大震災画報(写真:あいおいニッセイ同和損保)
    帝都大震災画報
    (写真:あいおいニッセイ同和損保)
  • 災害の記憶デジタルミュージアム ルーズ(写真:NHK財団)
    災害の記憶デジタルミュージアム ルーズショット
    (写真:NHK財団)
  • 災害の記憶デジタルミュージアム 作品(写真:NHK財団)
    災害の記憶デジタルミュージアム 作品の詳細
    (写真:NHK財団)

※所蔵が表記されていない資料は、国立科学博物館の所蔵品です。

オンラインコンテンツ

  • デジタルツインでたどる関東大震災直後の航空写真
    デジタルツインでたどる関東大震災直後の航空写真

    デジタルツインで関東大震災当時の空撮写真を辿るコンテンツです。企画展第1会場の大型ディスプレイシステムにて、上映します。
    (制作:東京大学大学院 渡邉英徳研究室、写真:国立科学博物館)

  • 企業資料から読み解く関東大震災 経済を支えていた企業はそのとき
    企業資料から読み解く関東大震災 経済を支えていた企業はそのとき

    当時の経済を支えていた人々と企業の被災状況を、現在の東京に重ね合わせつつ解説していきます。
    (制作:東京大学大学院 渡邉英徳研究室、渋沢栄一記念財団、国立科学博物館)

  • 復興まちづくり~100年先も安心を目指して~
    復興まちづくり~100年先も安心を目指して~

    復興デジタルアーカイブでは、各時代の地図をベースに100年の時を超えた東京の姿を写真、動画等によりご覧いただけます。
    (制作:東京都都市整備局)

  • VR映像
    VR映像

    パソコンやスマートフォンを使って、関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ -未来へつなげる科学技術-」をご覧いただけます。
    ※VR映像としての鑑賞には専用ゴーグルもしくはメガネが必要です。

イベント

イベントの詳細は、タイトル部分をクリックして下さい。

  • 受付前
  • 受付中
  • 受付終了
  • 受付不要・他
9月2日(土)
関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ」特別講演会 Vol.1
受付終了
9月30日(土)
地震学会&第22回地震火山地質こどもサマースクール
ジョイントフォーラム in 国立科学博物館
受付終了
10月22日(日)
関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ」特別講演会 Vol.2
受付終了
11月4日(土)
みんなで翻刻してみた in 国立科学博物館
受付終了
11月11日(土)
【地震防災対策イベント】災害を正しく知って、きちんと備えよう!
受付終了

開催概要

企画展名称
関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ -未来へつなげる科学技術-」
開催期間
2023(令和5)年9月1日(金)~11月26日(日)
※会期は変更となる場合があります。
開催場所
国立科学博物館(東京・上野公園)
[第1会場]日本館1階 企画展示室
[第2会場]地球館1階 オープンスペース
[特設会場]日本館1階 中央ホール ※10月11日(水)~
開館時間
9時~17時(入館は16時30分まで)
※開館時間は変更となる場合があります。
休館日
月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日) ※ただし10月2日(月)は開館
入館料
一般・大学生:630円
高校生以下および65歳以上:無料

※常設展示入館料のみでご覧いただけます。
アクセス
〒110-8718 東京都台東区上野公園 7-20
■JR「上野」駅(公園口)から徒歩5分
■東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅(7番出口)から徒歩10分
■京成線「京成上野」駅(正面口)から徒歩10分
※敷地内に駐車場および駐輪場はございません。
アクセスの詳細はこちら
主催
国立科学博物館
監修協力
東京大学
協賛
WOTA応用地質渋沢栄一記念財団Jackery Japanモンベル

RC77「防災ビジネスの創造と育成に関する特別研究会」(代表:目黒公郎)(PDF:814KB)

後援
文化財防災センター
特別協力
あいおいニッセイ同和損保、NHK財団
協力
NEC、応用地震計測、大林組、鹿島建設、気象庁、国土地理院、国立映画アーカイブ、産業技術総合研究所、清水建設、第16回日本地震工学シンポジウム、台東区立下町風俗資料館、帝国データバンク、鉄道総合技術研究所、東京ガスネットワーク、東京大学、東京都、東京都復興記念館、東武タワースカイツリー、名古屋大学、日建設計、日本地震学会、東日本旅客鉄道、防災科学技術研究所、Eukarya

チラシダウンロード

PDF(1,12MB)

関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ -未来へつなげる科学技術-」チラシ

お問い合わせ

050-5541-8600(ハローダイヤル)

  • 広報用写真の貸出:写真貸出ページ
  • 取材・撮影の申請:国立科学博物館 事業推進部 企画展示課 企画展担当
    E-mail:kikakuten@kahaku.go.jp