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国際シンポジウム「『われわれはどこから来て、どこへ行くのか』――そのストーリーと新たな博物館の可能性」(2023年10月9日開催)

2023年10月9日(土)開催

受付は終了しました。
申込締切日:9月22日(金)
Japanese Web site

「われわれはどこから来て、どこへ行くのか――」

この根源的な問いを、科学者たちはさまざまな角度から探究してきました。われわれの住むこの宇宙・地球はなぜ存在するのか。生命はどのように誕生し、進化してきたのか。ヒトはどうして生まれ、わたしたちの文化や社会はなぜ現れたのか——科学者たちはこうした問いに、それぞれの専門的な立場から挑んできたのです。

近年、こうした各学問の知見を総合して、より長い時間軸と大きな文脈から「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」を考える、学際的な取り組みが注目を集めています。自然科学から人文社会科学までの幅広い分野の知見を総合したときに、わたしたち人間の存在についてどのような物語が紡がれるのかが、いま、盛んに議論されています。

さて、科学系博物館も、宇宙、地球、自然、生命、人間のあゆみを示す「もの」を集め、調べることで、この問いの探究に関わってきました。博物館はさらに、重要だと思われる「もの」を選び、それを工夫しながら展示することを通じて、「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」をさまざまな角度から、俯瞰的、総合的に、試行錯誤しながら語り続けてきた存在でもあります。

本セッションでは、科学系博物館を舞台として、「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」をどのように考え、どのように語るかを、改めて議論します。宇宙や生命、人類を研究する科学者に、この問いをめぐるサイエンスの現在地をお話しいただきながら、大きな物語を考えることの意義や、「語り」、特に「もの」による展示の可能性を、一緒に考えます。この根源的な問いに臨む人間の営み全体を捉えなおして、未来を考える糧とすることを目指します。

ライブ配信(Zoom)の視聴イベントカレンダー(申込方法「WEB」)からご登録ください(先着1000名)。

開催概要

日時 2023年10月9日(月・祝)
13:00~18:10  ※12:30 受付開始
会場 国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館2階講堂
対象者 どなたでもご参加いただけます
参加費 無料
※ただし、別途入館料が必要です。
一般・大学生:630円、高校生以下・65歳以上:無料
入館料 一般・大学生630円(団体510円)(税込)
※常設展示入館料のみでご覧いただけます。
※団体は20名以上。
※高校生以下および65歳以上は無料。
申込締切日・定員 9月22日(金) 定員40名
※ WEBからの事前申込みが必要。
※ 応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
※ ライブ配信(Zoom)の視聴はイベントカレンダー(申込方法「WEB」)からご登録ください(先着1000名)。
お問い合せ 国際シンポジウム事務局
〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-1-1
国立科学博物館理工学研究部内
TEL: 029-853-8901(代表)
Email: artefacts2023@kahaku.go.jp

タイムスケジュール・プログラム(暫定)

13:00–13:10 開会挨拶 国立科学博物館 理事
趣旨説明 国立科学博物館 理工学研究部長
13:10–13:40 記念講演 「科学をまたぐタイムマシン群」松岡正剛氏(編集工学研究所所長・角川武蔵野ミュージアム館長)
13:40–14:10 講演 「地球を相対化して世界を知る」 須藤靖氏(東京大学教授/宇宙物理学)
14:10–14:40 講演 「生命誌が語る生きものとしての人間」 中村桂子氏(JT生命誌研究館名誉館長/生命史)
14:40–14:55 休憩
14:55–15:25 講演 「人類進化史から見た現代」 長谷川眞理子氏(日本芸術文化振興会理事長/進化生物学)
15:25–15:55 講演 「近代国家のはじまりにおける科学博物館の役割——来し方を振り返る(仮)」 隠岐さや香氏(東京大学教授/科学史)
15:55–16:10 休憩
16:10–16:40 講演  「How to think the Anthropocene – Exploring deep-time through interscalar objects(人新世をどう考えるか:間尺度的な『もの』から『ディープ・タイム』を探索する)」Fabienne Will氏(Munich Science Communication Lab and Deutsches Museum Munich)
16:40–17:10 講演 

「The New Role of Museums in an Extraterrestrial Context (「地球外」の文脈における博物館の新たな役割)」

Teasel Muir-Harmony氏(Smithsonian National Air and Space Museum)
17:10–17:25 休憩
17:25–18:05 パネル・ディスカッション
司会・ファシリテーター:
有賀暢迪氏(一橋大学准教授・国立科学博物館協力研究員/科学史)
登壇者:
亀井修氏(国立科学博物館 産業技術史資料情報センター・参事役)
講演者から、須藤氏、長谷川氏、Will氏、Muir-Harmony氏
テーマ:
「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」をめぐるサイエンスの成果は、どのような「もの」によって示せるのか。分野の垣根を超えて大きなストーリーを示すことの意義や、懸念点・注意点はどこにあるのか。新たな展示、新たな博物館の可能性は。
18:05–18:10 閉会挨拶

※日本語・英語の同時通訳を予定しています。

主催・後援

主催:国立科学博物館
後援:ICOM日本委員会

本シンポジウムは、公益財団法人セコム科学技術振興財団および株式会社トータルメディア開発研究所の助成と、独立行政法人国際観光振興機構の協力を受けて開催いたします。

なお本シンポジウムは、国際的な科学系博物館のネットワーク「Artefacts」の2023年度研究集会(アジア初開催)の一部として開催するものです(参加受付は終了しました)。
詳細については、英国Science Museum Groupのサイトをご覧ください。