実施状況
平成24年6月の久慈琥珀博物館(久慈市)を皮切りに、遠野市立博物館(遠野市)、陸前高田市立博物館(会場:米崎地区コミュニティーセンター)(陸前高田市)、岩手県立博物館(盛岡市)、大船渡市立博物館(大船渡市)、芦東山記念館(一関市)、岩手県立水産科学館(宮古市)の7ヶ所で展覧会を開催し、30,000人を超える来場者で賑わいました。
また、展覧会に合わせ講演会10回、体験教室14回を実施し、延べ1,800人以上の皆様にご参加いただきました。
開催履歴
メイン会場 アロサウルス実物全身骨格展示
サブ会場 尾羽竜(レプリカ)等やステゴサウルス実物上腕骨化石展示
実施報告
「恐竜アロサウルス〜琥珀と恐竜の大地・久慈〜」
場所 |
久慈琥珀博物館 |
実施期間 |
平成24年6月27日(水)〜 8月7日(火) |
来館者数 |
4,299人 |
久慈琥珀博物館にて、恐竜アロサウルスを中心とする展覧会を開催しました。
開催に先立って、アロサウルス全身骨格の公開組み立て内覧会を行い、地元の小学生達が見学に訪れました。
会期中、国立科学博物館の真鍋研究主幹により、「最新恐竜学」と題した講演会と地層の発掘体験イベントを展覧会に併せて開催しました。久慈琥珀博物館では、約4,300人の来館者が訪れました。
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アロサウルスと記念撮影をする地元の子ども達 |
発掘体験にて,真鍋研究主幹に質問する参加者達 |
「恐竜標本がやってくる〜恐竜に触ってみよう〜」
場所 |
遠野市立博物館 |
実施期間 |
平成24年7月20日(金)〜9月7日(金) |
来館者数 |
7,095人 |
遠野市立博物館にて、尾羽竜などの小型恐竜の展示や、ステゴサウルスの上腕骨の実物化石などの体験展示を中心とした展覧会を実施し、約7,000 人の来館者で賑わいました。
会期中、国立科学博物館の真鍋研究主幹による「とりになったきょうりゅうのはなし」と題した絵本の読み聞かせと群馬県神流町恐竜センターの 職員による化石のレプリカ作りの体験教室が行われました。
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ステゴサウルスの上腕骨(実物化石)に触れる
地元の子ども達 |
尾羽竜などの恐竜展示を見学する地元の子ども達 |
「アロサウルスがやってきた」
場所 |
陸前高田市立博物館(米崎地区コミュニティーセンター) |
実施期間 |
平成24年8月11日(土)〜 8月19日(日) |
来館者数 |
1,511人 |
陸前高田市では、津波により陸前高田市立博物館及び海と貝のミュージアムが全壊してしまいました。
今回のコラボミュージアムに際して、現地博物館及び陸前高田市役所関係者の努力とともに、岩手県内の多くの博物館関係者の協力、また、当コラボミュージアムに賛同する全国の博物館関係者の協力により、地域コミュニティーセンター(米崎町)にて展覧会、体験教室が開催され、9日間で1,500人を超える来場者で賑わいました。
展覧会では、アロサウルスの他、津波により流出し奇跡的に発見された現地所蔵品の展示や被災後に国立科学博物館で修復保存されたツチクジラの剥製標本の様子など、地元ゆかりの展示も行われました。
また、会場に設置したメッセージボードには、博物館の再開に向けた励ましのコメントが多く寄せられました。
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レプリカ作りイベントは200人近い子ども達が参加 |
来場者の皆さんからたくさんのメッセージをいただきました |
「恐竜アロサウルスがやってきた」
場所 |
岩手県立博物館 |
実施期間 |
平成24年9月11日(火)〜 12月9日(日) |
来館者数 |
13,330人 |
盛岡市の岩手県立博物館にて、恐竜アロサウルスと標本レスキュー活動の紹介を中心とした展覧会を開催し、13,000人の来館者に恵まれました。
会期中に国立科学博物館の真鍋研究主幹、岩手県立博物館の大石首席専門学芸員による恐竜や化石の講演会の他、化石のレプリカ作り体験やデジタル技術をつかった恐竜ぬりえの体験イベントを実施しました。
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アロサウルスの展示 |
塗り絵した恐竜が画面のなかで3Dに! |
「すごいぞ!肉食恐竜vs草食恐竜」
場所 |
大船渡市立博物館 |
実施期間 |
平成24年12月12日(水)〜平成25年4月14日(日) |
来館者数 |
3,765人 |
大船渡市立博物館にて、肉食恐竜アロサウルスと草食恐竜マラウイサウルスの全身骨格を中心とした展覧会を4月14日まで開催中。標本レスキュー活動についてもパネルと映像を展示しています。
開催前のプレイベントとして、群馬県神流町恐竜センターの職員による化石のレプリカ作り体験、会期中にはNPO法人大阪自然史センターの協力による恐竜にちなんだ体験イベントが開催されました。
また、国立科学博物館の真鍋研究主幹の恐竜トーク等、様々なイベントを開催しました。
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アロサウルスの展示 |
体験イベントも大賑わい |
「恐竜がやってきた!」
場所 |
一関市芦東山記念館 |
実施期間 |
平成25年1月11 日(金)〜 4月14日(日) |
来館者数 |
855人 |
一関市の芦東山記念館にて、尾羽竜、始祖鳥等の展示で恐竜から鳥への進化を解説すると共に、江戸時代の龍の絵巻物と龍骨(大型脊椎動物 の化石)を展示しました。
また、国立科学博物館の真鍋研究主幹の恐竜トーク、新潟大学大学院生による恐竜のワークショップ等も開催されました。
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展示の様子 |
ワークシートを活用したワークショップ |
「恐竜時代の海VS陸」
場所 |
岩手県立水産科学館 |
実施期間 |
平成25年1月18日(金)〜 3月31日(日) |
来館者数 |
2,841人 |
宮古市の県立水産科学館にて、魚竜やフタバスズキリュウ等の首長竜(海)と、デイノニクス等の恐竜(陸)の比較展示と、標本レスキュー活動の紹介を展示しています。
国立科学博物館の窪寺コレクションディレクターと東京大学大気海洋研究所の先生方による「三陸に暮らす海の動物たち」の講演会、国立科学博物館の真鍋研究主幹の恐竜トークが開催されました。また、あわせて化石のレプリカ作り体験イベントを開催しました。
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展示の様子 |
真鍋研究主幹の展示解説 |
スタンプラリーの実施
開催館相互の連携を深めるとともに、現地のみなさんにより多くの博物館活動を提供することをねらいとし、岩手県内7会場の 開催期間中(平成24年6月27日(水)〜平成25年4月14日(日))を対象として、スタンプラリーを実施しました。
7会場中3ヵ所来館でポストカードと缶バッチがもらえ、7ヶ所すべて来館した方には、記念品が贈られました。
24年度実施の成果
・本コラボミュージアムをきっかけとして現地の博物館活動が活発になるとともに、現地での博物館活動の理解が深まりました。
・現地の皆さんに、展覧会、体験イベント等の博物館活動を提供できただけでなく、現地博物館関係者にとっても博物館活動再開に向けた希望を持つきっかけになっています。
・岩手県内だけでなく県外も含めた博物館どうしの連携が促進されました。また、被災地以外の博物館関係者にとっても他館との連携協力の在り方についてのモデルとなっています。