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世界遺産ナスカ展 国立科学博物館
[ 展示内容 ]
第1部 ナスカ−砂漠からのメッセージ  
8・・・戦争と首級  
 
 
ナスカ文化の土器にはさまざまな武器を持った戦士の戦闘場面や、敵の首を刎ねる場面が多く描かれていますが、その目的については議論が分かれています。いずれにせよ戦闘で手に入れた敵の首級は儀式で使いました。そのさい、額に穴をあけて運搬用のロープを通し、上下の唇をトゲで刺し貫いて口が開かないようにとめました。土器の中には首級の口から作物が芽生えている絵もあり、死と再生が表裏一体のものであり、循環してゆくというナスカ人の思想が表されています。
口から作物が生えた首級
ペルー文化庁・ペルー国立
考古学人類学歴史学博物館
撮影 義井豊
 戦士の絵はナスカ後期には複雑になり、描かれる頻度も増えました。これはその頃に、彼らの文化の中で闘争の持つ意味が大きくなったことを意味すると思われます。ここでは、戦士や戦闘の場面、儀式の様子が描かれた珍しい壺、槍や黒曜石のナイフなどの武器と、戦士によって刈られた首(首級)の実物を紹介します。

首級をかたどった双胴壺

ペルー文化庁・ペルー国立考古学人類学歴史学博物館
撮影 義井豊

ナスカの首級
ペルー文化庁・ペルー国立考古学人類学歴史学博物館
撮影 義井豊
 
 
 
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