ツシマノアザミ(新称)

詳細情報

分類 ナンブアザミ節ノアザミ亜節ノアザミ列
和名 ツシマノアザミ(新称)
別名
種名 Cirsium tsushimense
変種名
キャッチフレーズ 対馬に分布し,初夏に頭花を上向きに咲かせるアザミ
基準産地 長崎県対馬
記載 日本固有種.根は紡錘状に肥厚する.茎は高さ0.2-1.3 m,直立あるいはわずかに斜上し,基部以上からよく分枝する.根生葉は花期にも生存し,時に肉質(海岸生),長卵形~倒卵形,長さ25-45 cm,羽状に中裂して約7対の羽片をつけ,鋭い刺がある.花期は6月~8月.両全性.頭花は数個がコンバクトな散房状花序につき,直立.総苞は鐘形,生時で直径8-15 mm,総苞片は8−9列,圧着し,無毛あるいは薄くクモ毛で被われ,総苞外片は狭卵形で内片の1/4長,狭披針形~線形で白色の腺体が各片にあるが,総苞はあまり粘らない.小花は紅紫色,長さ17-22 m,狭筒部は広筒部の倍長.痩果は灰褐色で,長さ約3 mm,冠毛は長さ12-14 mm.長崎県(対馬)に分布し,海岸から山間の草地に生える.染色体数2n=34.
分布 長崎県対馬/韓国南部
ノート ノアザミによく似るが,両全性で,根が紡錘状に肥厚すること,頭花が小型で複数が散房状花序につくこと(そのため苞葉が目立つ),腺体が白色で退化的で,総苞があまり粘らないことなどで区別できる.カラノアザミの分布域にはノアザミは分布しない.総苞片が8-9列になることも特徴だが,ノアザミも8-9列になることがあるので,この点だけでは区別できない.日本産の植物は頭花が常に複数が散房状花序につき,腺体の発達が良くなく,葉の下面のクモ毛が少ない点で大陸産のものとは有意に異なっている.山口県下関市角島のアザミは,総苞片が8-9列であるが,腺体が濃紫色によく発達し,頭花が単生するのでノアザミの一型と考えられる.
撮影データ 門田 長崎県対馬 2009.6.17
分布図

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