絶滅危惧地衣類一覧

■絶滅のおそれのある地衣類って?
地衣類は南極や高山、砂漠などの厳しい環境に耐えて生活できるものが多い一方、大気汚染や都市化による環境の変化に対する耐性は非常に低く、わずかな環境の変化でも簡単に死滅したり、個体数が極端に減少してしまいます。この性質を利用して、大気汚染の指標生物としても利用されています。

地衣類を絶滅へと追いやる主な要因は、大気中の亜硫酸ガス量の増大(東京周辺では亜硫酸ガス濃度が0.02ppm を越えるとウメノキゴケ類は衰退します)、人工的な環境の作り出す乾燥、天然林の伐採などです。

1997年に環境庁(現:環境省)が発表した植物版レッドリストには、国内産地衣類のうち絶滅のおそれのある地衣類として82種が列挙されていました。すなわち絶滅(我が国ではすでに絶滅したと考えられる種)3種、絶滅危惧I類(現在の状況をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、存続が困難な種)22種、絶滅危惧II類(現在の状況をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来"絶滅危惧I類"のランクに移行すると考えられる種)23種、準絶滅危惧(現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては"絶滅危惧"として上位ランクに移行する要素を有する種)17種、情報不足(稀産種と考えられるが評価するだけの情報が不足している種)17種です。

その後の2017年の環境省レッドリストでは、絶滅4種、絶滅危惧I類41種、絶滅危惧II類20種、準絶滅危惧42種、情報不足46種が掲載されています。

絶滅危惧地衣類一覧 → 環境省レッドリスト2017の【地衣類】のページをご参照下さい。


 
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