淡水浮遊性藍藻データベース

Freshwater Planktonic Blue-Green Algae Database

Dolichospermum spiroides (Kleb.) Wacklin et al. 2009

基 名 Anabaena spiroides Kleb. 1895
産 地 滋賀県三島池、鳥取県湖山池
目 名 ネンジュモ目
解 説 トリコームは規則的ないしやや不規則な螺旋を巻く、粘質の鞘をもたない、単独、時に多少絡み合って浮遊する。螺旋の直径は27-37µm、間隔は7- 10µm。 細胞は球形ないし樽形、直径4.9-6.3µm、長さ3.0-7.6µm。異質細胞はほぼ球形、直径6.3-7.1µm、直径より少し短い。 アキネートは楕円形、たいてい少し曲がる、直径9.1-10.1µm、長さ21-24µm、異質細胞から隔たった位置にできる。
  本種は日本各地に広く分布することになっている(Umezaki & Watanabe 1994)。しかしながら、過去の記録に当たってみると、十分な記載、特にアキネートの形態に関する記述を欠いたものが多いことがわかった。 螺旋するトリコームをもつ類似種は多く、螺旋するトリコームをもつというだけで本種に同定することは不可能である。本種は頻繁に出現するものではなく、限られた水域で稀に観察される。
Dolichospermum spiroides Dolichospermum spiroides