海底に横たわっているナマコは,ウニやヒトデなどと同じ棘皮動物である.円筒形の体の前端に口があり,口の周囲には先端が細かく枝分かれした触手が20本ほど並んでいる.その触手を用いて海底の砂や泥を口に入れる.口に続いて長い消化管がS字状に体内を通って,体の後端の肛門へと続いている.砂泥中に含まれる有機物だけが消化され,食べかすは肛門から押し出される.ゆっくりと前進しながら砂泥を消化管内に取り込むので,細長いうどんのようなふんが体の後ろに残る.