研究へ貢献してくださった方々


Database for Aquatic-vertebrate Science

日本海にヤリマンボウが多数漂着

2002110日撮影
全長108cm

鳥取県鳥取市白兎 白兎海岸漂着
鳥取県立博物館自然係主任 川上靖氏提供

マンボウは日本近海でふつうに見ることができます。しかし、ヤリマンボウの観察例は多くありません。ところが、今年の冬、山陰の日本海沿岸にヤリマンボウがかなり漂着しています。鳥取県立博物館自然係主任の川上靖氏から送っていただいた資料によると、鳥取県鳥取市白兎海岸、東伯郡泊村石脇海岸、岩美郡岩美町陸上(くがみ)海岸に1個体ずつ、そして米子市や境港市にも3〜4個体が漂着したそうです。このうち、陸上海岸に漂着した個体は剥製にして県立博物館に保存されることになりました。また、漂着個体から筋肉や内臓組織を採取してDNAを研究することにしました。ヤリマンボウ属にはヤリマンボウとトンガリヤリマンボウの2種がいると考える研究者と1種しかいないと考える研究者がいます。標本がなかなか採集されないため、分類学的問題に決着がついていません。今回、鳥取県に漂着した標本を研究することによって長年の問題を解決できるかもしれません。