チュウレンジハバチ類(ミフシハバチ科)の分類と生態
数年前から共同研究者とともにチュウレンジハバチ類の幼虫の研究を進めています。チュウレンジハバチ類と言えばバラやツツジの害虫として知られています。成虫はよく似たものが多いのですが、幼虫は種によって形態や食べる植物に大きな違いがあり、これまで困難だった種の分類に大変役立つことが分かってきました。この研究によってこれまで20種あまりとされていた日本産のチュウレンジハバチ類が実は40種近くいることが明らかになりつつあります。
さまざまなチュウレンジハバチ類の幼虫.種によって食べる植物も異なる.ここに示した17種のうちこの研究以前に幼虫が知られていたのは5種のみ(うち1種はヨーロッパの記録で日本では未発見,別の1種は過去100年
近く幼虫の記録なし).