国際シンポジウム「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」――そのストーリーと新たな博物館の可能性(2023年10月9日開催)
「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」――この根源的な問いを、科学者たちはさまざまな角度から探究してきました。近年、各学問の知見を総合して、より長い時間軸と大きな文脈からこの問いを考える学際的な取り組みが注目を集めています。自然科学から人文社会科学までの幅広い分野の知見を総合したときに、わたしたち人間の存在についてどのような物語が紡がれるのかが、いま、盛んに議論されています。
本シンポジウムでは、科学系博物館を舞台として、「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」をどのように考え、どのように語るかを、改めて議論します。宇宙や生命、人類を研究する科学者に、この問いをめぐるサイエンスの現在地をお話しいただきながら、大きな物語を考えることの意義や、「語り」、特に「もの」による展示の可能性を、一緒に考えます。この根源的な問いに臨む人間の営み全体を捉えなおして、未来を考える糧とすることを目指します。
国際シンポジウム「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」――そのストーリーと新たな博物館の可能性第35回国際生物学賞記念シンポジウム(2019年11月30-12月1日開催)
今回の授賞分野は「昆虫の生物学(Biology of Insects)」であり、ハーバード大学のナオミ・エレン・ピアス博士が受賞されます。ピアス博士は昆虫と他生物の間の共生関係をメインテーマに、種間共生の進化、アリと腸内微生物の共進化、昆虫の系統と分類、昆虫/植物/植物寄生菌の関係の機能分析、昆虫の社会や視覚の分子生物学、環境問題など、広くかつ深い研究分野で活躍されており、現代昆虫学の最高権威のひとりとして、国際的にも高く評価されています。
本シンポジウムは、ピアス博士の受賞を記念して、昆虫の社会性と共生をめぐる生物科学をテーマに、企画されました。1日目はピアス博士による特別講演に加え、日本や海外からお招きした同分野の先端的研究者による講演がおこなわれます。2日目は、同分野における研究と成果の普及を目指し、日本で先端的な研究に取り組まれている日本人の研究者にご講演を頂きます。
第35回国際生物学賞記念シンポジウムシンポジウム「大都会に息づく生きものたち―附属自然教育園の生物相調査より―」(2019年1月27日(日))開催)
国立科学博物館附属自然教育園は皇居や明治神宮などに並ぶ大きな都市緑地で、天然記念物および史跡に指定されています。開園以来、四季折々の自然にふれる場所として親しまれてきました。
2016年から2018年にかけて、当館の動物研究部・植物研究部を中心に自然教育園の生物相調査を行いました。この調査成果を発表するとともに、大都会の生物が棲む場所として、身近な都市緑地の重要性を知っていただくためのシンポジウムを開催します。
国際シンポジウム「海底火山:躍動する地球を見る窓」Submarine Volcanoes: Windows into Earth's Dynamic Interior(2018年11月3日(土)〜11月4日(日)開催)
地上の火山に比べて海底火山の存在は一般に知られていませんが、これらの分布や化学組成は地球深部のダイナミズムを知る上で重要な要素です。そのため、これまでに多くの地球科学者が海底火山の研究を行ってきました。今回、国立科学博物館は、世界を代表する火山の研究者を招へいし、海底火山の特徴や研究意義について多くの方々に知って頂くためのシンポジウムを開催します。
国際シンポジウム「海底火山:躍動する地球を見る窓」Submarine Volcanoes: Windows into Earth's Dynamic Interior国際シンポジウム「東・東南アジアにおける植物多様性保全」Plant Biodiversity Conservation in East and Southeast Asia(2018年11月9日(金)〜11月11日(日)開催)
今日、生物多様性保全は人類の持続可能な社会維持のために不可欠であることが日本のみならず世界中で強く認識されています。そのなかでも森林伐採などによる生物多様性の消滅が著しい東アジアおよび東南アジアでは、人類を含めた生物生活空間環境や食料を提供する植物の生物多様性(植物多様性)の保全が緊急の課題となっています。
その背景を受け、東アジアおよび東南アジアの植物多様性の情報共有・問題解決に向けた議論を促進し、植物多様性の重要性と必要性を理解していただくために本シンポジウムを開催します。
国際シンポジウム「菌類と動物・植物・人間の関わり」Fungi with Plants, Animals and Human beings(2017年11月10日(金)〜11月12日(日)開催)
菌類は、自分自身では栄養を作ることができないので、様々な生物(動物・植物)と相互関係を営んでいます。その中には、食品・発酵など、人間の生活とも直接関係ある事例が多数あります。近年の自然史分野の急速な進歩により、菌類の自然史・系統・進化に関する知見は大幅に増加し、従来は思いもよらなかったような動物・植物・人類と菌類との関係が明らかになっています。そこで、これらの知見を共有・普及するため、海外の第一線の研究者を招へいした国際シンポジウムを開催します。
国際シンポジウム「菌類と動物・植物・人間の関わり」Fungi with Plants, Animals and Human beings国際シンポジウム「ともに成長する博物館」Museums' growth in partnership with audiences and other stakeholders(2016年9月9日(金)〜10日(土)開催)
本シンポジウムでは、1日目(9月9日)には、博物館を「契機」として行われるさまざまなコミュニケーションと、それを促進させる展示と学習支援活動について、近年の具体的な事例をもとに検証する。2日目(9月10日)には、「利用者、学芸員、博物館マネージメント層のミュージアムリテラシーの実態を知り、育て、活用し、社会に変革をもたらす」システムの試行の結果や海外の事例を報告し、多方面から議論を重ねる。
国際シンポジウム「ともに成長する博物館」Museums' growth in partnership with audiences and other stakeholders国際シンポジウム「アントロポシーン(人の時代)における博物館〜生物圏(バイオスフィア)と技術圏(テクノスフィア)の中の人間史をめざして〜」(2016年1月30日開催)
「アントロポシーン」(Anthropocene, 人の時代)とは、人類の活動が、地球規模で観測されうるような痕跡を残すようになった時代、またそのことを意識すべき時代、という意味で使われつつある言葉ですが、その議論はまだ十分ではありません。
本シンポジウムは、国内外の様々な分野の研究者たちに、各分野で捉えている「アントロポシーン」とは何かについてご講演いただきます。
第30回国際生物学賞記念シンポジウム(2014年12月2-3日開催)
第30回国際生物学賞は、米イェール大学のピーター・クレイン博士が受賞されます。ピーター・クレイン博士は、世界に先駆けて古生物学と現世の植物の情報を統合して、植物の系統・進化史を研究しました。この新しい視点による研究手法で、植物の系統解析研究をリードするとともに、植物多様性の一般社会における普及および保全への貢献も世界的に高く評価されています。博士の受賞を記念して、本シンポジウムを開催します。
第30回国際生物学賞記念シンポジウム魚類の系統と多様性に関する国際シンポジウム(2013年7月6−7日開催)
水中で進化し、著しい多様性を獲得した魚類-その種数は脊椎動物のほぼ半分を占めるといわれています。この多様性を背景に、系統学、生態学、分類学などの研究において、興味深い発見やアイデアが日々蓄積されています。しかし、その詳細についてはインターネットが普及した現在においても、特別な機会がない限り容易に知ることはできません。
最新の魚類学の状況や面白さを知ってもらうだけでなく、情報を共有することで研究の進展に一層の弾みをつける目的で、このシンポジウムを企画しました。
国内外11名の研究者による講演に加えて、参加者のポスター発表が行われました。
国際シンポジウム「植物と菌類の環境への適応と進化」(2012年7月6−8日開催)
植物と菌類の環境に対する適応と進化は多様です。例えば、湿度を含む水環境、土壌 や寄主生物における基質環境、光環境、温度環境に対する適応などが挙げられます。 近年、これらのメカニズムが新しい手法によって解明されつつあり、今日、問題視さ れている生態系、種、遺伝子、化学成分の植物における多様性を理解する上で欠かす ことができないため、最も重要な課題の一つともいえます。今回のシンポジウムは、 世界の第一線で活躍する多彩な分野の研究者に講演して頂き、著名な研究者から学生 までが研究交流できる場を設け、植物と菌類の環境に対する適応と進化に関する研究 がさらに発展することを目的として開催しました。
国際シンポジウム「植物と菌類の環境への適応と進化」Dual Symposia:
シンポジウム「旧石器時代のアジアにおける現代人的行動の出現と多様性」
&第4回アジア旧石器協会(APA) (2011年6月25-30日)
シンポジウム「旧石器時代のアジアにおける現代人的行動の出現と多様性」
近年、"現代人的な行動"の起源とその内容が、人類進化をめぐる最重要の研究テーマの1つとなってきています。
このシンポジウムは、現代人的行動に関する検討の行われてこなかった東部アジア地域(東ユーラシア)における理解の場となり、さらに各地で将来におけるより効果的な調査研究が企図されるきっかけとなることを期待して開催しました。なお、このシンポジウムで対象とする地域は、シベリア、東アジア、東南アジア、インド、オーストラリアであり、主要なテーマは、後期更新世の古環境、現生人類拡散についての化石形態学・遺伝学的証拠、現代人的行動の考古学的証拠、現代人的行動の定義です。
第4回アジア旧石器協会(APA)
2008年に韓国、中国、日本、ロシアの4カ国でアジア旧石器協会 (APA)が設立されました。第4回目の大会は日本の国立科学博物館にて開催されます。
国際会議「ICOM-ASPAC日本会議2009」 (2009年12月7−9日開催)
アジア太平洋地域の博物館は多様な課題を抱えています。これらの問題解決のため、アジア太平洋地域24カ国から博物館関係者が一堂に会して意見交換を行い、今後の方向性を探る目的で、ICOM-ASPAC日本会議を開催しました。会議には、アジア太平洋諸国やICOM本部から約20カ国・150名の参加があり、口頭発表・ポスターによる報告に基づき活発な意見交換が行われました。「博物館と調和的社会」をテーマとして2010年に中国上海で開催されるICOM総会に向けて、関係者の連携を強めるものともなりました。
*ICOM-ASPAC:国際博物館会議アジア太平洋地域連盟
公開シンポジウム「日本人起源論を検証する:形態・DNA・食性モデルの一致・不一致」(2010年2月20日開催)
国立科学博物館人類研究部は、他大学の研究者の協力も得て、2005年から日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究(S))による「更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷に関する総合的研究」プロジェクトを立ち上げ、改めて日本人の起源・形成過程に関する種々の問題を、おもに自然人類学の立場から検討してきました。
もちろん、わずか5年でそれらの問題がすべて解決された訳ではありませんが、本プロジェクト最終年度の終わりを迎えるにあたって、私達の研究成果を発表するとともに、多くの方々からご批判・ご意見等を賜りたく、公開シンポジウムを計画致しました。どうぞお誘い合わせの上、新宿分館までお越し下さい。
「更新世から縄文・弥生期にかけての日本人の変遷に関する総合的研究」研究班のホームページへ
国際シンポジウム2009「生物の相互関係が創る多様性」(2009年11月21日〜23日開催)
生物多様性は様々な生物間の相互作用によって創られてきました。その作用は植物と動物、植物と菌類、菌類と動物、あるいは植物と植物の間など複雑多岐にわたります。このような「生物の相互関係が創る多様性」は多くの研究分野の人々を魅了し、今後もますます研究が発展していくでしょう。生物多様性は、種多様性、生態的多様性、遺伝的多様性などとして捉えられていますが、これらの創成にはいずれも生物間の相互関係を抜きにして語ることはできません。 このシンポジウムは、世界の第一線で活躍する研究者による多彩なトピックについての講演からなり、生物の相互関係によって創られる真の姿の生物多様性について認識が深まることを期待します。
国際シンポジウム「生物の相互関係が創る多様性」のホームページへ
環境・生物多様性関連の大規模情報ネットワークの構築と利用(2008年12月8日開催)
当館が国立遺伝学研究所、東京大学大学院総合文化研究科と主催したシンポジウムです。
地球規模生物多様性情報機構(GBIF)などのデータベースの構築と利用についてです。
このシンポジウムのホームページはこちらをご覧下さい。
生物多様性インフォマティクスを創出する2(2007年12月10日開催)
当館が国立遺伝学研究所、東京大学大学院総合文化研究科と主催したシンポジウムです。
文部科学省の委託事業「生物多様性情報総合検索システムの構築」の一環として行われました。
このシンポジウムのパンフレットはこちら(PDF:6.7MB)をご覧下さい。
熱帯雨林のダイナミックス−季節のない世界のリズムとは?(2006年5月28日開催)
2006年開催の企画展「熱帯雨林−その魅力と新鮮な驚き−」と関連させて行われました。
平成20年度以降当館が主催・後援を行っている学会について掲載しています。