ホーム 法人情報 調達に関する情報 随意契約一覧 大野家由緒(巻子)及びエレキテル 一式
大野家由緒(巻子)及びエレキテル 一式
  • ■件名
    大野家由緒(巻子)及びエレキテル 一式
  • ■契約担当役の氏名
    契約担当役平野仁司
  • ■契約締結日
    2009/01/22
  • ■契約の相手方の氏名及び住所
    機巧堂
    大阪府寝屋川市仁和寺町31−54
  • ■契約金額(支払見込額)
    7,800,000円
  • ■随意契約の理由
    本資料は、江戸時代に本邦で製作された、極めて希少で、学術価値の高い「エレキテル」及びその関連資料である。
    平賀源内に関わる「エレキテル」が、我が国の電気学の始まりとして、重要文化財に指定されているが、江戸時代に日本で製作・実験されたと考えられるエレキテルは、国立科学博物館で昭和6年に開催された「江戸時代の科学」展に、平賀源内、橋本曇齋、佐久間象山、高森観好・篤行、仲原猶介らの製作したエレキテルが紹介されている。しかし戦災で焼失、散逸するなどして、現存するエレキテル実物資料は、平賀源内及び佐久間象山らが製作したとされる物の他、数点が博物館などに所蔵、確認されるだけである。
    エレキテルは、欧米でも19世紀に進歩した科学知識の具体資料であり、医療などへの応用・実用の器具として、科学史上においても、技術史上においても、重要な位置を占める器物である。日本でも、欧米とほぼ同時期の江戸時代後期に、平賀源内が西洋からもたらされた静電気型エレキテルを修復・実験し、橋本曇齋、高森父子、佐久間象山らは電池タイプのエレキテルや電信機などの実験まで行ない、かなりの電気的知識を持ち、研究を行っていたことが推定されている。しかし国産のエレキテルが、どの程度の水準(電気知識・技術)で製作されていたか、また研究、利用されていたかについては、残された史資料が少なく、さらに実物資料はほとんどが破損・欠損状況にあり、その検証は不十分なままである。そのような状況から見て、本資料は幕末期における、西洋と対比可能な、日本の電気知識・技術の水準を示す、ほぼ完形品の状況を保つ貴重な資料として、国立科学博物館として購入するに相応しい資料である。また、わが国近世・近代の重要科学史資料の調査とその製作成立に関する実験・実証研究の成果として平成22年度に予定する「科学技術の夢(仮称)」展に展示を予定している。以上の理由から購入するものである。
    なお、当資料は機巧堂の所有となっている。よって、独立行政法人国立科学博物館会計規程第14条第1号により、同社を契約の相手方として選定するものである。
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