科博NEWS展示「地球をほる?-ジョイデス・レゾリューション号の地球を知る旅346」 国立科学博物館ホームページへ

科博NEWS展示「地球をほる?ジョイデス・レゾリューション号の地球を知る旅346」

2013年7月から9月にかけて統合国際深海掘削計画(IODP)の第346次研究航海(Expedition346)が行われることになりました。IODPが運航する3つの船のうちの1つ、ジョイデス・レゾリューション号(JOIDES Resolution)に世界各国の研究者が乗り込む、2ヶ月間の調査航海です。目的地は日本海・東シナ海です。国立科学博物館からは、地学研究部久保田好美研究員が科学掘削船ジョイデス・レゾリューション号に乗船し、7月30日より調査航海に参加します。目的は、日本海の堆積物を掘削し、分析すること、東アジアの数百年から数千年スケールの環境変動を読み取ることです。このNEWS展示では、深海掘削の最新研究内容を紹介いたします。

2009年の調査航海レポートブログはこちら!

科学掘削船の活躍を見てみよう

海の底を掘る

地面を掘ると一体どこにたどり着くの?と思ったことはありませんか。地球にはまだまだ不思議がたくさんあります。地球の環境や歴史を知るためには、地球について様々な情報を集めて調べてみる必要があります。その1つの、海の上の船から深い海の底(=地球)を掘って調べる研究は、地球の情報を直接知ることができる、とても重要な研究なのです。

世界中で協力して調査しています

地球環境そして、地球の中の構造や生き物の謎について探るため、1960年代から、海上から地球を掘って調べる船(=科学掘削船)による研究が続けられています。世界中で協力して、深海底を掘って研究するプロジェクト(=統合国際深海掘削計画(Integrated Ocean Drilling Program: IODP)が2003年10月に発足して、現在は、アメリカと日本が中心となって、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国、インドなど、様々な国が参加しています。調査の船として、地球深部探査船「ちきゅう」(日本が提供)「ジョイデス・レゾリューション号」(米国が提供)「特定任務掘削船(MSP)(ヨーロッパが提供)の船を運航しています。

展示概要

開催期間 2013/8/22(木) ~ 10/6(日)
開催場所 国立科学博物館
地球館地下2F 中央付近
館内ガイドはこちら
開館時間 午前9時~午後5時
※金曜日は午後8時まで
※入館は各閉館時間の30分前まで
休館日 毎週月曜日
※月曜日が祝休日の場合は火曜日
入館料 一般・大学生 : 600円
高校生以下および65歳以上 : 無料
団体(20名以上) : 300円
※常設展示入館料のみでご覧いただけます
主催 国立科学博物館
協力 海洋研究開発機構(JAMSTEC)

アクセス

独立行政法人国立科学博物館

所在地 東京都台東区上野公園 7-20
お問合せ ハローダイヤル  03-5777-8600

関連する常設展示

ジョイデス・レゾリューション号の映像と採取岩石資料についての展示

地球館地下2F「絶滅と進化をうながす地球環境」のコーナーでは、深海の様子がイメージできる映像がご覧いただけます。マリンスノーがあなたをロマンチックに深海の世界へと誘います。(下写真:左上)
恐竜が絶滅した白亜紀/第三紀境界の岩石(レプリカ)をご覧いただけます。岩石を調べることで、その岩石ができた頃、どのような環境変化があったかが分かります。この岩石からは、恐竜の絶滅の原因となったと考えられている、隕石の衝突の証拠が発見されました。これは、昔の深海掘削プロジェクトの成果の1つです。(下写真:右上・中)
実際の船での研究活動の様子など、ジョイデス・レゾリューション号での活動の映像をご覧いただけます。(下写真:下)

これらの展示は、地球館地下2F「絶滅と進化をうながす地球環境」のコーナーでご覧いただけます 探査船「ちきゅう」関連展示 その1

日本館3F「変動する日本列島」のコーナーの、海洋域から大陸の断面の図は、実際の岩石によって表現されています。どんなところを掘っているの?どんな岩石を掘っているの?探査船「ちきゅう」がどんな活動をしているかがよく分かるように示されています。地球はどんな岩石で出来ているの?海の底からどんなことが分かるの?展示をじっくり見学してみましょう。

これらの展示は、日本館3F「変動する日本列島」のコーナーでご覧いただけます探査船「ちきゅう」関連展示 その2

シアター36○では、地震波、岩石の研究や掘削船での調査などの情報から、どのように地球を研究されているのか、どんなことが解明されるのかがわかります。360度のスクリーンに映し出される映像で、地球の中の様子を直感的に理解することが出来ます。(10月に上映予定しています)

シアター36○当館オリジナル映像「マントルと地球の変動-驚異の地球内部-」