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本展の主役は “トゲトゲ”が特徴的な鎧竜類ズール・クルリヴァスタトル(Zuul crurivastator)。今回、カナダ・ロイヤルオンタリオ博物館の協力により実物化石を日本初公開します。鎧竜類としては初めて、完全な頭骨から尾の棍棒までが一緒に発見され、鎧には皮膚の痕跡が、尾には棍棒を支える腱が残っており、「守り」の進化を解明する手かがりとなる貴重な化石です。その保存状態の良さから“鎧竜史上最高の完全度”と謳われる美しい姿をぜひ間近でご覧ください。

 また、ズールに代表される多様な装盾類の「守り」の進化と対比して、生態系の頂点に上りつめた肉食恐竜の「攻め」の進化を、世界初公開となるティラノサウルスの全身骨格などの貴重な標本で解説します。さらに、国立科学博物館が発掘・研究に関わり、2022年に新種として発表されたメガラプトル類のマイプも紹介します。本展の最後には、絶滅の最新研究も取りあげます。