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理工電子資料館

貞享暦の版木

1688(貞享5)年 伊勢暦の版木
江戸時代最初期までの日本では、平安時代に唐(中国)から日本に持ち込まれた暦、宣明暦が数百年に渡って使い続けられてきていました。しかしこの暦は唐での観測を基にして、唐の緯度・経度に合わせてつくられた借り物の暦だった上、数百年使い続けるうちに蓄積されたずれもあり、次第に現実に合わないものになってきていました。
こうした中、太陽の高さや星の位置を自分の手で測り、日本の緯度・経度に合わせた正確な暦の作成に挑戦した日本人がいました。幕府に仕えた碁打ち、渋川春海です。
春海の手になる新たな暦、大和暦は1683年に完成しました。当時朝廷は明で使われていた新しい暦、大統暦を国の暦として採用しようと考えていましたが、実際に天を測っての審査の結果大和暦の方が正確と判り、1684年、当時の元号貞享をとって貞享暦と改名、翌年施行されました。
これにより暦の作成は朝廷を離れて幕府の管轄となりました。春海はこの功績により、天文学を使って暦を編纂する役職、初代の幕府天文方に任ぜられています。

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