明治~昭和初期の乾電池
日本乾電池と屋井乾電池
日本国内における乾電池の開発は、明治時代に工部大学校や電気試験所などでも試みられていましたが、屋井先蔵が明治20(1887)年頃に実用化に成功したと言われています。特許は明治25年10月4日に出願され、翌年11月21日に特許第2086号となっています。その屋井より11日遅れて特許を申請した高橋市三郎は屋井より1ヶ月以上前に乾電池の特許を認められています。高橋はその後、佐世保海軍工廠電気部主任技師官を経て独立、岡田嘉蔵が1904(明治37)年に創業した日本乾電池製造(現:トーカン)に奉職するなどして、乾電池の研究開発を続けました。