シコルスキーS-58ヘリコプター
S-58ヘリコプターは、日本では海上自衛隊がHSS-1として対潜哨戒機と使用しました。本機は民間機型のもので、朝日ヘリコプターが1機、海上保安庁が3機購入、使用した機体のひとつです。このヘリコプターは、南極観測船「宗谷」とともに、第3次~第6次の南極観測に使用されました。1959(昭和34)年には南極に残されていたカラフト犬「タロ」「ジロ」を救出しました。その「ジロ」は現在当館に展示されています。
南極観測支援用を経て、1964(昭和39)年から、海上保安庁で海難救助や海上公害監視、海上交通指導などに使用され、1973(昭和48)年に当館に移管されました。ちなみに最後のフライトは、羽田空港から上野公園まで飛んできたもので、国立科学博物館前の広場に着陸しました。
シコルスキー諸元
製作:ユナイテッドエアクラフト社
座席:14名
エンジン:ライト式サイクロン989C9HE2型1525馬力
全長:20.049m
全幅:17.069m
巡航速度:166.68km/h