微細藻類まめちしき

特別展に登場する小さな「も」

2021年8月現在、かはく(国立科学博物館)では特別展「植物 地球を支える仲間たち」が開催されています。ここでは、そこで展示している小さな「も」についてお話します。

特別展での展示のようす
左:アルスロスピラ 中央:ボトリオコックス 右:ユーグレナ

あおみどりちゃん( らんそう )のなかま、アルスロスピラ

通称「スピルリナ」と呼ばれるアルスロスピラは、らせん状をした小さな「も」で、たんぱく質やミネラルが豊富です。最近では動物性たんぱく質に代わる高たんぱく質食品として注目されています。
顕微鏡で見ると、回転運動と呼ばれる動きをしています。

アルスロスピラの回転運動

くるくるとしたらせん状の体が、回転しているのがわかります。ときどき振り子のように、左右に体を大きく振る、振動運動もします。

みどりちゃん( りょくそう)のなかま、ボトリオコックス

光合成により石油に似たオイルを作り、ガソリンに代わる燃料として注目されています。

ボトリオコッカス
細胞がふさのように集まっていて、ブロッコリーみたいに見えます

スライドガラスにおいて、カバーガラスを載せて少しつぶすと、透明な糸のようなもので細胞どうしがつながっているのがわかります。

ボトリオコッカス
個々の細胞は透明で固い寒天のようなもので包まれています

さらにカバーガラスでつぶしてみると、油がしみ出てきます。

ボトリオコッカス

ふさの間から、小さい泡のようなものがしみ出ている様子がわかります。ガソリンなどの燃料は生活に必要なものですが、元になる原油は限りがある資源なので、このような植物の力を使って燃料を確保できるとよいですね。

すじりもじりちゃん(ミドリムシ)のなかま、ユーグレナ

最後にもうひとつ、ユーグレナは、すじりもじり運動と呼ばれる動きをします。これについて、別のページでくわしく紹介しています。

>>ミドリムシのすじりもじり運動

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