潮間帯は通常1日2回の潮の干満により環境が激変する場所であるが,そんな場所にも実に多くの海藻が住んでいる.潮間帯に住む海藻は,干潮のあいだ直接空気にさらされるので乾燥や紫外線に対する耐性が高い.その耐性の差が帯状の垂直分布をつくる。彼らは,数時間の干潮に耐えることによって,そのあいだ多くの藻食性の魚介類の食害を免れている.海藻も天敵に食べられない工夫をしているのである.