浅い海の森

 海藻や海草類は基物に着生して生活するので,光合成を行うのに充分な光が海底まで届く海域にしか生育できない.そのため,分布は海岸線付近の狭い範囲(全海洋の1%以下)に限られている.しかし,海藻の成長はきわめて速く,そのバイオマスは海洋植物全体の2/3と見積もられるほどに大きい.海藻・海草類が形成する藻場や海中林は,そこに住む魚介類に直接・間接に食物を与えるばかりでなく,居住空間や産卵・保育場所を提供している。
写真:オニコンブ Laminaria diabolica (褐藻)は,北海道の東部に分布する大型の海藻で,密生し海中林の様相を呈する.緑色の植物はスガモ(海草).(北海道厚岸 撮影:北山太樹)


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