海に漂う微小な藻類


 海藻や海草(植物ベントス)が浅い海にしか生きられないのに対して,顕微境鏡でなければ見えない大きさの微小な藻類は,海中に浮遊して生活することができるので ,光さえ届くところなら地球上のすべての水域に分布している.流氷の下ですら盛んに繁殖しているものがある(アイスアルジー).このような浮遊して光合成を営む植物を,植物プランクトンと呼んでいる.
 それは珪酸質の殻を持つ珪藻類,円石と呼ばれる炭酸カルシウムの殻をつくるハプト藻,赤潮を形成する渦鞭毛藻を代表として,実に多様な生物を含んでいるばかりでなく,地球規模の環境を左右する程の影響力を持つ存在である.


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