ケイ藻類

 ケイ藻類:種類数は約10万種.海・湖沼・土の表面などいたる所に生育する.すべてが単細胞性だが糸状,放射状,ジグザグなどの群体を作る種類も多い.ケイ酸質を主成分とした2枚の殻がちょうど弁当箱のように合わさって1個の細胞を包んでいる.この殻や有性生殖の様式の違いから,中心目と羽状目に分けられる.



コレスロン Corethron criophilum

 細胞は両端がドーム状の円筒形で,殻の一方から多数のとげ放射状に広がる.葉緑体は浅裂のある盤状で多数.直径20-33μm.外洋性のプランクトン種とされるすが,太平洋側の沿岸水域でよく観察される.(撮影:南雲 保 光学顕微鏡写真・微分干渉装置)



ユーカンピア Eucamoia zoodiacus

 細胞は扁平で,殻両端の突出部で隣隣の細胞と連なり,らせん状の群体を形成する.葉緑体は円盤状で,細胞中央部から放射状に広がる細胞質中に多数分散して見られる.殻幅13-100μm.東京湾など近海にも多く出現する.(撮影:南雲 保 光学顕微鏡写真・微分干渉装置)



ディティルム Ditylum brightwelli

 単細胞で生活する.殻面の形は3角が大半だが,4角,多角や円形に近いものもいる.葉緑体はやや楕円形の円盤状で細胞内の中心部から殻縁に向かって放射状に分散する.殻幅は25-100μm.沿岸水域にプランクトンとして出現する.(撮影:南雲 保 走査電子顕微鏡写真)



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