死んだ動物を食べる肉食性の動物たちをスカベンジャーと呼ぶ。貝類にもスカベンジャーがいる。食用とされるバイやツブ、あるいはムシロガイなどが含まれるエゾバイ類がその代表だ。彼らは鋭い嗅覚をもち、遠くからでも臭いを嗅ぎ付けて集まってくる。えさにたどり着いた貝は、時には自分の体よりも長く伸びる吻を獲物に差し入れ、先端についた歯舌で獲物の肉をこそげとって食べる。
写真:死んだ魚に群がるキヌボラ Nassarius japonicus 長い水管をもち、そこから取り入れた水に含まれるえさの臭いを嗅ぎ分ける感覚器を発達させている。(撮影:楚山 勇)