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このように詳しいデータが入力されていると、コンピュータを駆使して標本から様々な情報を引き出すことができます。どの博物館にどのような種類の魚類標本が保管されているか、ある地域で採集された魚類標本はどこの博物館にあるか、そして特定の大きさの標本がどこの博物館に保管されているかなど、研究者にとって非常に便利な標本検索を行うことができるようになりました。
標本データベースとは別に文献に基づいたデータベースも作られています。カリフォルニア科学アカデミーのエッシュマイヤーは、これまでに発表された魚類の学名に関する巨大なデータベースを作り上げました。学名が発表された文献を収集するだけでも大変な仕事ですが、彼とその仲間たちはタイプ標本を調べたのです。全世界に魚類は2万種以上いるのですから、そのタイプ標本を調べる作業がいかに大変かがわかります。このデータベースには、学名が発表された文献の著者名、出版年、標題、出版物の名称、タイプ標本が保存されている博物館、タイプ標本の登録番号など分類学的研究にとって大切な情報が満載されています。
魚類に関する文献に基づく大きなデータベースがもう一つあります。それはフィリピンにある国際的な組織イクラーム(ICLARM)が作ったフィッシュベース(FishBase)です。このデータベースには魚類の学名、通称、図、分布、生態、資源量などの豊富な情報が収録されています。世界中の魚類学者の協力を受けて、フィッシュベースは魚類に関する情報を蓄えつつあります。
このように、データベースは完成するとまことに便利なものですが、標本データベースも文献データベースもコンピュータ入力には人手と経費、そして時間がかかります。扱う標本の数や文献が多ければ多いほど、データのコンピュータ化により多くの時間と経費がかかります。そして、一方では新しい標本が次々と収集され、多くの文献が出版されます。博物館や国際組織は、自然史研究を発展させるために、標本や文献の収集や管理を休むことなく続けているのです
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Catalog of Fishesのサイトから魚類の学名に関する巨大なデータベースを利用できます。
FishBaseのサイト
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