イトヨはトゲウオ目トゲウオ科の体長１０cm以下の小型の魚で、背びれに独立した太いトゲをもっています。雄は植物の破片などを集めて巣をつくり、求愛ダンスで雌を誘います。一生を淡水域ですごす陸封型と、一時期海に下る降海型があります。特に陸封型は北海道の大沼や阿寒湖、福島県や福井県の盆地など湧水地のある数カ所に分布が限られています。

福井県大野市糸魚町にある本願清水（ホンガンショウズ）イトヨ生息地は長方形の池で、生活・産業・防火用水として活用されてきました。以前は夏、冬とも豊富な湧水がでていましたが、近年は水枯れが著しいため地下水を汲みあげる処置をしています。また、大野市が本願清水の保護・活用を図る目的で学習施設の整備に着手しています。