松浦啓一の発表した新種


Database for Aquatic-vertebrate Science

Xenobalistes tumidipectoris Matsuura, 1981

和名:ツバサモンガラ
タイプ標本の産地:マリアナ諸島北方
論文表題:Xenobalistes tumidipectoris, a new genus and species of triggerfish
(Tetraodontiformes, Balistidae) from the Marianas Islands.
出版誌名:Bulletin of the National Science Museum, Series A, 7(4): 191-200.


マリアナ諸島北方で漁獲されたクロカジキの消化管から発見された標準体長6 cmの1個体にもとづいて、モンガラカワハギ科の新属新種として記載されました。胸鰭下方の体側から大きな突起が横に張り出すという特徴をもっています。
このような突起は他のモンガラカワハギ科の種類には見られません。また、頭蓋骨の背面が横に張り出し、前頭骨が非常に大きいこと、胸鰭を支える胸帯の一部が大きく横に膨らんでいること、などの独特の特徴をもっています。1983年には南アフリカからツバサモンガラ属の別種がXenobalistes punctatusという名前で報告されました。この種もツバサモンガラも幼魚にもとづいて記載されましたが、その後、全長20 cmを越える個体も発見されました。