ツバサモンガラ属の分類学的再検討
ツバサモンガラ属は1981年に私が新属新種として発表したモンガラカワハギ科の魚です。ツバサモンガラ属を他のモンガラカワハギ科魚類と比べると、誰でも大きな違いに気づくはずです。ツバサモンガラ属の体側を見ると、胸鰭下方から横に突起が出ているのです。ツバサモンガラの最初の標本は幼魚で、マリアナ諸島北部で漁獲されたカジキの消化器官から発見されました。その2年後の1983年に南アフリカからツバサモンガラ属の別種が発見され、南アフリカの研究者によって新種として報告されました。南アフリカの標本も幼魚でした。私はその後、ツバサモンガラの成魚を探し続けてきました。
多くの研究者の協力を得て、ようやく3個体の成魚を手に入れることができました。現在、南アフリカの研究者と共同でツバサモンガラ属の分類学的再検討を進めています。
参考文献
Matsuura, K. 1981. Xenobalistes tumidipectoris, a new genus and species of triggerfish (Tetraodontiformes, Balistidae) from the Marianas Islands. Bull. Natn. Sci. Mus., ser. A, 6: 27-69.
Heemstra, P. C. & M. M. Smith. 1983. A new species of the triggerfish genus Xenobalistes Matsuura (Tetraodontiformes: Balistidae) from South Africa. Spec. Publ. J. L. B. Smith Inst. Ichhtyol., (26): 1-5.
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