4 天然記念物の魚類
日本の淡水魚のルーツは中国大陸や朝鮮半島にあると考えられている。日本列島が大陸と陸続きになっていた頃、それらの祖先の種が今の日本に渡ってきたのだ。その後大陸から日本列島が切り離され、遺伝子の交流がなくなって別種にまで進化下ものも少なくない。また、淡水魚と海水魚の区別を問わず、珍しい生態をもつため保護されている魚たちも多い。その反対に、近年外国から移入された肉食性の魚の影響や、水質汚濁や生息域付近の工事のため生息が危ぶまれている種も増えている。
魚類の中で天然記念物に指定されている種は4種で、すべて日本に固有の淡水魚である。選定については当館の故中村守純博士(1914-1998)の先見の明によるところが大きい。また、信仰と関係し、人間から餌をもらう野生の魚がすむ地域や、学術的に興味深い生息場所が天然記念物に指定されている。
アユモドキ
イタセンパラ
ミヤコタナゴ
ネコギギ
イトヨ
ヒブナ
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