作品概要
日本列島に人類は、いつ、いかにして渡来したのか。
その検証の壮大な再現プロジェクトを描いた驚くべき映像を通して、
私たちは人類のたくましい夢と知の冒険に思いを馳せるだろう。
台湾と琉球列島の間には世界最大級の海流・黒潮が流れる。
3万年以上前、祖先たちはそこをどうやって越えたのか?
想定し得る古代の舟として草の舟を作り実験航海に挑むも、黒潮に呑まれ失敗。
翌年、台湾で竹いかだに挑戦したが、やはり強大な黒潮に流された。そこで最後の候補だった丸木舟を石器で製作。
不安定で転覆しやすい丸木舟に手こずるも、試行錯誤を重ね、2019年7月に男女5人が台湾を出航。
眠気と疲労に耐えて2晩以上漕ぎ続けて与那国島へたどり着き、日本列島へ渡った祖先たちのドラマを再現した。
国立科学博物館と国立台湾史前文化博物館が取り組んだ国際共同研究「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」の6年に渡る膨大な映像記録をもとに、国立科学博物館自らが企画・製作した長編ドキュメンタリー映画が「スギメ」である。(上映時間:87分)
原案:海部陽介「サピエンス日本上陸3万年前の大航海」(講談社)