牧野富太郎と記載学
生物の種類ごとに、その特徴を学術的に記述し、記録することを「記載」といいます。まだ日本の植物があまり解明されていなかった時代、牧野は全国に赴き、未知の植物に学名をつけ、記載しました。本展では記載の資料となるおびただしい数の標本や文献、また精緻な植物図をもとに牧野の業績を紐解きます。また牧野が創刊し、現在も刊行されている学術雑誌や、牧野が発表した植物についてその後行われた最新の研究結果を紹介します。
牧野富太郎と教育普及活動
牧野のもう一つの業績は全国各地で行った植物に関する教育普及活動です。各地で興った植物同好会などの講演会や観察会に足を運び、地方の研究家や趣味家に直接、または手紙などで指導を行いました。これらの交流による植物の情報は、後の研究や著作に大きな影響を及ぼし、集大成となる牧野日本植物図鑑へとつながります。植物同好会の記録や貴重な映像資料でその足跡をたどり、現代全国に生きる牧野の影響について紹介します。
昭和天皇との交流