約90年前の周期表 (写真提供:山形大学) |
また、元素の性質と原子の構造は密接な関係があります。20世紀の初頭、原子は中心に非常に小さな原子核があり、その周りを電子が回っていることがわかりました。しかも、電子が回る軌道はある決まったもので、電子がどのような軌道を回っているかで、その元素の性質が決まります。それが周期表の原理になるのです。ここでは、原子の構造の基本を解説するとともに、電子が回る軌道の3次元模型を展示します。実は、電子の回る軌道は、太陽の周りを回る惑星と同じような軌道ではなく、電子がどの位置にあるかを表す“確率”でしか表せません。展示する電子軌道模型は、電子がその位置にいる確率を点の密度で表しています。あたかも“雲”のようなので、これを“電子雲”と呼びます。さまざまな形の“電子雲”を見ることができます。この軌道が、元素の化学的性質を決めているのです。