アンドリュース調査隊の遠征による恐竜化石発見以来、保存状態の良い化石が多数見つかることで知れ渡ることになったゴビ砂漠。プロローグでは、アンドリュース調査隊に関する資料や、ゴビ砂漠で見つかった、特に状態の良い化石などを展示し、今日でも研究者を魅了するその魅力を紹介します。
恐竜が生息していた時代を、年代別に一覧で紹介します。
草原地帯に白亜紀前期の地層が露出している、ゴビの北東部の茶色い丘という意味の発掘地「フレンドゥフ」。ここで見つかった、原始的な角竜のなかまプシッタコサウルスや、オルニトミモサウルス類(ダチョウ型恐竜)の中で最も原始的なハルピミムスの全身骨格などを展示します。
白亜紀後期に入ると、ガルディミムスなど歯を失い植物食に適応したオルニソミムス類が多様化しました。また、鳥脚類のなかでも、より効率的な植物食への適応を見せるハドロサウルス類が出てきました。ゴビ東部の「バイシンツァフ」(「家の形の崖」という意味のモンゴル語)で発見された同時代の化石を紹介します。
ゴビ中央部の「豊かな台地」という意味の「ツグリキンシレ」に広がる地層からは、小型の角竜のプロトケラトプスや、ヴェロキラプトルの化石が多く見つかっています。今回展示するヴェロキラプトルの化石の胃の中には、最後に食べたエサの骨まで化石になって残っていました。
タルボサウルスや、植物食恐竜のサウロロフス、オピストコエリカウディアなど、大型恐竜が登場する時代です。ゴビ砂漠の西に位置する「待ち伏せの崖」という意味の名で呼ばれる「ブギンツァフ」で発掘された大型恐竜の全身骨格が並びます。その大きさと迫力に触れてください。
カメ、ワニなどの爬虫類、哺乳類、鳥類など、大量絶滅を免れたものたちを紹介しながら、白亜紀末の大量絶滅を解説します。
恐竜のたまごのほか、プロトケラトプスの赤ちゃんとおとな、タルボサウルスの子どもとおとなの化石を一緒に展示し、成長による形態変化を解き明かします。