月が満ち欠けして形を変えることはよく知られていることですね。この原因は月が地球のまわりを回る衛星であることと、月は自分自身で光っているわけではなく、太陽の光を反射して光っていることによります。月の光っている部分は太陽の光にてらされている所なので、月が地球のまわりを回るにつれて、光る部分が変化します。地球から見るとき、月が太陽に対してどの方向にあるかによって月の形がきまります。
月が太陽と同じ方向にある時が新月です。地球からは太陽の光が当たらない、月の夜の部分しかみえません。ということは、月はみえないのです。月の公転によって太陽の東に角度の90度はなれれば、地球からは月の西半分が光ってみえる半月。すなわち、上弦の月です。太陽と180度はなれた反対側にくれば、月全体が光る満月。太陽の西に90度の所にくると、月の東半分が光る下弦の月になります。そしてまた、太陽と同じ方向の新月になるのです。
この満ち欠けの周期を朔望月(さくぼうげつ)とよび、平均29日12時間44分です。じつは、月が地球のまわりを1周する公転周期は27日7時間43分なのですが、その間に地球が太陽のまわりを少し回っており、同じ位置関係にもどるのに約2日ほどよけいにかかるのです。
月の形と見える時刻
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満月
夕方東の空から出て、真夜中にもっとも高くなり、朝方西の空にしずみます。
上弦の月
夕方に南の空に見え、真夜中にしずみます。
新月
太陽と同じ方向なので見えませんが、昼間の空で太陽とともにのぼり、しずみます。
下弦の月
真夜中に東の空にのぼり、朝方南の空に見え、お昼になって西の空にしずみます。
三日月
夕方、まだ薄明るい西の空に見え、やがて西にしずみます。
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