ボイジャーの写真でもその青色は印象的でしたが、普通の天体望遠鏡でも天王星や海王星の色は観察することができます。100倍あるいは200倍以上の倍率をかけて、望遠鏡を向けてみましょう。まわりの星と違って円盤状で大きさがある青白い天体が見えたらそれが天王星または海王星です。
天王星は半径が地球の約4.0倍、質量は地球の約15倍あります。海王星の半径は地球の約3.9倍、質量は地球の約17倍です。2つの惑星がとてもよく似た惑星であることがわかります。また平均密度は、それぞれ水の1.3倍、1.6倍で、木星や土星のように水素やヘリウムのガスでおおわれています。しかし、木星や土星は望遠鏡や肉眼で見てもわかるように、青くはありません。この違いはどうしてなのでしょう?
天王星は木星と比べると約3.7倍も太陽から離れたところをまわっています。ですから、太陽から受けるエネルギーは木星の7%しかありません。海王星はもっと遠く、木星の約5.8倍のところをまわっていますから、太陽から受けるエネルギーは木星のたった3%です。このために、天王星や海王星の表面は-200°C以下の超低温になっています。天王星や海王星の大気には、木星や土星には多かったアンモニアがほとんどありません。これは低温で凍り付いてしまっているためと考えられています。これに対して、メタンは木星や土星と同じくらい多く大気中に含まれています。このメタンが青い色の正体なのです。メタンは赤い光を吸収してしまう性質を持っています。その結果、青い光だけが生き残って私たちの目に届いているわけです。
天王星と海王星
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