国立科学博物館へ
Q1天王星や海王星はどのようにして見つかったのですか?
Q2天王星や海王星はどうして青く見えるのですか?
Q3天王星は横倒しにまわっているって本当ですか?
Q4天王星や海王星にも輪があるって本当ですか?


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天王星・海王星編
Q3天王星は横倒しにまわっているって本当ですか?
 地球の自転軸(地軸)は公転軌道面に垂直な直線に対して約23°.4傾いています。この角度を赤道傾斜角といいます。他の惑星もほとんどが30°以下ですが、金星と天王星だけはそれぞれ177°、98°とちょっと変わっています。赤道傾斜角が0°なら、その惑星は自転軸が軌道面に対してまっすぐ垂直で、公転と同じ向きに自転していることになります。もし180°ならば、さかさまになっているわけですから、自転軸は同じように軌道面に垂直ですが、自転の向きが公転とは反対ということになります。金星はほぼこの状態に近いわけです。天王星はほとんど90°です。この場合は自転軸が横向き、つまり軌道面に対してほとんど平行ということになります。
 ところで、地軸の傾きは私たちに季節をもたらしてくれますが、天王星の季節はどのようになっているのでしょうか?
 極に近い地方では、軌道をひとまわりするうちの半分、つまり42年間がずっと昼、そして残りの42年間がずっと夜になります。中緯度地方でも、1日中太陽が沈まない夏や太陽がまったく顔を出さない冬がやってきます。赤道傾斜角が大きいために、天王星の大部分の地域が地球の北極圏や南極圏にあたる地域になってしまうのです。
 天王星の自転軸がこのように横倒しになってしまったのは、天王星に他の天体が衝突したためと考えられています。衝突によって、おそらく公転方向とほぼ同じだったそれまでの自転の向きが、現在の向きに変えられてしまったのです。この衝突は、太陽系がまだ若い、天王星やその衛星たちができはじめの頃におこったと考えられています。天王星の衛星の軌道も、天王星と同じようにそっくり横倒しになっているからです。

宇宙の質問箱
いろいろな惑星の赤道傾斜角

天王星と衛星の運動

横倒しで公転している。衛星もタテに回っている。
   

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