マンボウ
ヤリマンボウ
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マンボウの仲間たち(分類)
マンボウはとても変わった形をしています。ふつうの魚には尾鰭がありますが、マンボウにはありません。そのためマンボウは体の後ろ半分が切り取られた魚のように見えます。まるで頭だけが泳いでいるように見えるため、英語でhead fish (ヘッド・フィッシュ:頭魚)と呼ばれることがあります。ただし、多くの場合 ocean sunfish と呼ばれています。
マンボウ科には4〜5種類が認められています。マンボウ属のマンボウとゴウシュウマンボウ、ヤリマンボウ属のヤリマンボウとトンガリヤリマンボウそしてクサビフグ属のクサビフグです。しかし、ヤリマンボウとトンガリヤリマンボウは実は同じ種だと考えている研究者もいます。
マンボウ属やヤリマンボウ属の魚はとても大きくなり、大人になると全長3.3メートル、体重2トン以上になるので、標本にして保存するのは簡単なことではありません。研究のためには標本をホルマリンやアルコールなどに浸けて保存しなければなりません。そのためには巨大な保存容器が必要です。こんなに大きな魚をまるごと入れられる保存容器をもっている博物館や研究所はありません。つまり、十分に大きくなった状態の良い標本を保管している研究機関がないのです。成長した標本を調べないと分類学的な結論を出せません。このため未だにマンボウ科に何種類いるのか、明確な答えが出ていないのです。
マンボウの絵:Fraser-Brunner,1951より引用
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ゴウシュウマンボウ
トンガリヤリマンボウ
クサビフグ
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