惑星たちの素顔がくわしくわかってきたのは、近年の惑星探査機のおかげです。なかでも、木星より外側の惑星についてくわしく知ることができたのは、アメリカ の探査機ボイジャー1号・2号のおかげです。
それぞれの打ち上げ、惑星への接近の年月日は下の表に示しました。このボイジャーの惑星探査の旅、とくに天王星、海王星も探査したボイジャー2号の旅はグランドツアー(大旅行)とよばれましたが、その特徴は探査した惑星の引力を利用して、次の惑星へむかう軌道に加速してもらうことでした。これをフライバイとかスイングバイとよんでいます。
そのためには、惑星たちがうまくならんでいるときに探査機を打ち上げる必要があります。ボイジャーが打ち上げられた1977年ごろは、外側の惑星がちょうどうまくならんでいたのです。このようなチャンスは木星から海王星を考えると、ほぼ180年ごとにおこります。ボイジャーが冥王星にいかなかったのは、そのとき冥王星はこのならびから遠く離れていたからです。そのうえ、冥王星の軌道は他の惑星たちが集中する黄道面に17度も傾いていますので、ボイジャーが冥王星に近づくことは不可能だったのです。
しかし、冥王星についてくわしく知るためには、探査機が接近して観測することが必要です。NASAはこのために2006年1月、探査機ニューホライズンズを打ち上げました。ニューホライズンズは2015年7月に冥王星に最接近する予定になっています。
ボイジャー1・2号の軌道
ボイジャー1号
ボイジャー2号
打ち上げ
1977年9月5日
1977年8月20日
木星への接近
1979年3月5日
1979年7月9日
土星への接近
1980年11月12日
1981年8月25日
天王星への接近
1986年1月24日
海王星への接近
1989年8月24日
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ボイジャー探査機
提供:NASA
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ボイジャー1・2号は同型
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