準惑星とは2006年、国際天文学連合という天文学に関する国際的な取り決めをする天文学者の集まりで決められた、私たちの太陽系の天体の種類の一つです。それによると、準惑星とは(a)太陽の周りを回り、(b)十分大きな質量をもつので、自己重力が固体に働くほかの様々な力を上回って重力平衡形状(ほとんど球状の形)を有し、(c)その軌道の近くで他の天体を掃き散らしていない天体であり、(d)衛星でない天体です。
(b)で記されていることが難しそうですが、重力の力は方向によって異なることはなく、距離によりますので、十分大きな重力が働けば天体は球形になるのです(地球編I
「地球はどうして丸いのですか」
参照)。(c)については、惑星のように大きな重力があれば、近くの天体の軌道に影響をあたえ、最後には近くの軌道に他の天体が見られなくなります。準惑星は、自分自身が丸い形になるだけの重力はあるが、他の天体の軌道を変えるほどの重力(すなわち質量)はない天体ということです。
2006年に準惑星となったのは、小惑星1番ケレス、冥王星、エリス(発見されたときの記号は、2003UB313)の3個です。ケレスの近くには多くの小惑星があり、冥王星とエリスの近くにも多くの太陽系外縁天体があります。そして、2008年には、冥王星、エリスと同様な太陽系外縁天体からマケマケ(発見されたときの記号2005FY9)、ハウメア(同じく2003EL61)が準惑星となりました。
準惑星の数はこれから次第に増えていくと思われます。
準惑星とその候補の大きさ比べ
提供:NASA/STScI
準惑星ケレス
提供:NASA/STScI
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