太陽の表面にあらわれる黒いはん点を太陽黒点とよびます。黒点はふつう中央の暗部とまわりの半暗部からなっており、暗部の温度は約4000度、半暗部は5500度です。光り輝く太陽の表面(光球とよびます)の温度は約6000度ですので、温度の低い黒点の部分が暗いはん点として見えるのです。
黒点の温度が低いのは、そこに強い磁場(磁石の性質をもったところ)があるためです。私たちの地球も磁場をもっていますが(磁針が北を指すのはこのためです)、黒点の磁場は地球の数千から1万倍の強さです。この強い磁場で、太陽の表面から出てくる熱や光がさまたげられて、温度が低いのです。
黒点には、小さな点のようなものから、その大きさが地球の何倍にもたっする大きなもの、たくさんの黒点が集まった黒点群とよばれるものがあります。そして、その形や大きさがたえず変化し、生まれては大きく成長し、また小さくなって消えていきます。1日で消えるものもあれば、数ヶ月も続くものがあり、太陽の自転にともなって移動していきます。
太陽全体では約11年の周期で、表面にあらわれる黒点の数は増減し、黒点周期、または太陽の活動周期とよばれます。
太陽黒点
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太陽黒点の変化
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