太陽の表面でおきる大爆発は太陽フレアとよばれ、大きな黒点のまわりでときどき起きる現象です。フレアがおこると、黒点のまわりにひじょうに明るい部分があらわれます。そして数分間でいちばん明るくなり、その後ゆっくりと暗くなっていきますが、短いものでは数分、長いものでは数時間続きます。フレアはふつう、水素ガスが出すHα(エッチアルファ)線という赤い光で見ることができますが、とくに明るいフレアでは通常の白色光でも明るく光り、白色光フレアとよばれます。
太陽フレアは黒点の活動と大きな関係があり、黒点周期の極大期には大黒点や黒点群の近くで毎日のようにフレアがおきています。一方、極小期にはあまりおきません。
フレアは黒点の磁場が変化するとき、そのエネルギーがまわりのガスにつたわっておきると考えられます。高温の爆発するガスからは、電波やX線のほかに、電子や陽子などの電気をおびた素粒子が飛び出してきます。X線やこれらの素粒子は地球に十分から1〜2日後に到着して、電離層や地磁気を乱して、電波通信が妨害されるデリンジャー現象や磁気嵐をおこします。また、オーロラの活動も活発になります。
水素の光(Hα線)で見た太陽フレア
提供:県立ぐんま天文台
X線で見た太陽フレア
提供:宇宙科学研究所
回転している黒い球がX線でみた太陽です。太陽は地球から見て約27日で1回自転をします。表面のあちこちで時々明るく光って見えるのが、フレアです。
オーロラ
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