暖かな海では,枝をひろげた樹木やカリフラワーなどの形をして赤,黄,橙色に色づいたものに出会うことがある.この海のお花畑のような光景を演出しているものは,実は,イソギンチャクと同じ刺胞動物の仲間の八放サンゴである.八放サンゴの体は,非常に小さなポリプ(イソギンチャクのような形のもの)がたくさん集まってできている.海の中には小さなプランクトンや有機物が豊富に含まれた潮の流れがあり,八放サンゴ類は潮の流れを利用してプランクトンなどを捕まえて食べている.
写真:鰓冠を広げるイバラカンザシ 撮影:楚山 勇