喰う・喰われるといった騒がしい争いを離れて、生物が静かに生きて行く方法の一 つに寄生というやり方がある。他の生物の体に住みつき、そればかりか栄養もそこからもらって生きる。こういう生き方を選んだ寄生生物たちはあらゆる生物に寄生し、生物が住むところならどこにでもいる。いろいろな生物のそれぞれの営みを育む海であるから、そこには種類も様々、その姿形も多様な彼ら特有の世界が展開している。