太陽は、毎朝必ず東から上り、夕方西へ沈んでいきます。太陽だけではありません。夜空を観察していると、月も星も同じように東から出て西へ沈んでいくことがわかります。これは日周運動といって、地球が西から東へ 1日に1回自転しているためにおこります。太陽や月や星が動いているのではなく、地球のほうがまわっているためにそのように見えるのです。電車に乗っていると、本当は自分が動いているのに景色のほうが動いて見えるのに似ています。では、地球がまわっているのなら、どうして自分は立っていられるのでしょう? どうして強い風が吹かないのでしょう? これも電車の中と同じことで、電車の乗客は、電車やその中の空気と同じ速度で動いているので、立っていることができ、強い風を感じることもないわけです。地球の自転速度は、赤道上では毎秒465mにもなりますが、地球の上の人間も空気も海も、みんな地球と同じ速度でまわっているので、私たちはそれを感じることはないのです。
ところで、星も東から出て西に沈むといいましたが、なかには沈むことのけっしてない星もあります。地球は北極と南極を結んだ軸、地軸のまわりをまわっています。地軸を北にずっとのばした方向にある星が北極星です。北極星や北極星の近くの星は、いくらまわっても地平線まで下がることはありません。このような星を周極星といいます。
星の日周運動と地球の自転
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