国立科学博物館へ
星はどうして光っているのですか?
星によって色が違うのはどうしてですか?
星までの距離はどのようにして測るのですか?
星の大きさはどのくらいですか?
星は大爆発をおこして死ぬって本当ですか?
星はどのようにして生まれるのですか?
明るさが変わる星があるって本当ですか?


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恒星編
星は大爆発をおこして死ぬって本当ですか?
 1572年、デンマークの天文学者チコ・ブラーエは、カシオペア座に見慣れない星が輝いているのを発見しました。もっとも明るいときには金星と同じくらい明るく輝き、昼間も見えたといわれますが、しだいに暗くなり見えなくなってしまいました。また、1604年には、へびつかい座に同じように明るく輝く星が出現しました。この星はドイツの天文学者ケプラーが発見しました。
 このような星を超新星といいます。今まで星の見えなかったところに新しく星が輝きだすので、新という字がついていますが、新しく生まれた星ではありません。それどころか、反対に星が最期をとげる瞬間なのです。もとの星は、暗くて目立たなかったために、爆発するまで気づかれなかっただけなのです。
 おうし座にあるかに星雲は、毎秒1000kmで膨張を続けていることがわかっています。ということは、その大きさから逆算して、数百年前には1点に集まっていたことになります。調べてみると、実際に、1054年におうし座に明るい星が出現したという記録が、中国や朝鮮、日本に残っていました。かに星雲は超新星の残骸(ざんがい)だったのです。
 超新星は、1つの銀河に平均して百年から数百年に1個ぐらいの割合で現われるといわれています。他の銀河に現われる超新星は、1年に数百個ぐらいずつ発見されており、日本のアマチュア観測家も大きな貢献を行っています。超新星の明るさは、極大で太陽の1億倍以上に達します。他の銀河に現われた超新星の写真を見ると、超新星1つで銀河1個の明るさにも匹敵することがわかります。
 さて、このような超新星爆発はどのようにしておきるのでしょうか?
 星は年をとると、水素核融合反応の燃えかすであるヘリウムがしだいに中心部にたまり、赤色巨星になります。星の進化の理論によると、質量が太陽の8倍よりも小さい星は、その後白色矮星となってその一生を終えますが、質量が8倍よりも大きい星は、その後超新星爆発をおこすと考えられています。きっかけは、星の質量にもよりますが、核融合反応の暴走や中心核の崩壊などです。どうやら太陽は爆発しないですみそうですね。
宇宙の質問箱

 超新星の他に、新星という天体もありますが、これは全然別の種類のものです。新星も急激に明るさを増す天体ですが、超新星が太陽の数億倍の明るさに達するのに対して、新星の明るさは太陽の数万倍ほどです。数も私たちの銀河系内で毎年数個程度発見されます。新星になる原因は、白色矮星の上に、そばをまわっている別の星からガスが降り積もり、そのガスが表面で核融合反応をおこすためと考えられています。

かに星雲
写真:かに星雲
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おおぐま座の銀河NGC3877に出現した超新星
写真:おおぐま座の銀河NGC3877に出現した超新星
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