Didymoの見分け方と分類学的な特徴

4. Didymoの見分け方と分類学的な特徴

Didymosphaenia geminata (Didymo、ディディモ、ディディーモ)は、デンマーク自治領のフェロー諸島から、によって最初に記載されました。
この種類は、形態の変異が非常に大きく、Skvortzow は、ロシアのバイカル湖やモンゴルのフブスブルグ湖などから、 数多くの品種や変種を報告しています。
私たちが行った、フェロー諸島、アイスランド、バイカル湖、フブスグル湖、 北海道の標本を用いたDidymoの形態比較の研究でも形態の変異が非常に大きいことが分かっています。
この形態変異が、分類群の中の変異に過ぎないのか、遺伝的な違いを持つ地域個体群の変異なのかについては、今後の研究が必要です。
 Didymosphaenia属には、Didymosphaenia geminataと、 電子顕微鏡的な特徴が明らかに異なる種が報告されています。
私たちの調査でもモンゴル産の標本から、Didymosphaenia geminataと胞紋の構造が明らかに異なる分類群が見つかりました。 これらの種は、頭部が平坦なことから、Didymosphaenia geminataと光学顕微鏡によって分類することが出来ます。
 現在までに異常増殖が知られているのは、Didymosphaenia geminataだけのようです。

フェロー諸島・アイスランド周辺地図 ■アイスランドのDidymo

  フェロー諸島・アイスランド地図

バイカル湖、フブスグル湖周辺地図 ■フブスグル湖 (モンゴル)のDidymo

  バイカル湖・フブスグル湖周辺地図

全体図

採集地
電子顕微鏡写真

胞紋の形態により種が分けられる。 外部形態によって変種や品種が分けられる(Skvortsov)。
電子顕微鏡観察の例は限られており、世界各国の個体群を 相互比較する検討が今後必要。

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