Didymoの正体

1. Didymoの正体


Didymo(ディディモ、ディディーモ)は、淡水域の湖沼や河川に住む小さな藻類の一つである珪藻の仲間です。
 正式名称(学名)をDidymosphenia geminata といいますが、長くてなじみにくいので、海外ではDidymoと省略して呼ばれています。
 Didymoは単細胞の生き物で、一個体の大きさは0.2mm (200μm)程度と顕微鏡を見ないと見えないサイズなのですが、 この個体が多数枝状に繋がって大きな群体を作ります。
 この群体は、最初は5mmぐらいの茶色の丸っこい固まりとなって、石の表面などに付着しています。
英語でrock snot (石の鼻くそ)と呼ばれることがあるのは、この固まりの特徴を指していると考えられます。
 群体が成長すると長さが数cmの白?茶色の綿毛のようになります。海外で問題を引き起こしているのはこの状態を指しています。
 淡水の珪藻の多くは、50μm以下のサイズですから、Didymoは淡水の珪藻としては、特別に大きい種類になります。

 
モンゴルの湖での様子

モンゴルの湖での様子:手前の茶色くモコモコしたものが、DIDYMOの集まりです。

Didymo顕微鏡写真

枝のように伸びた部分が絡み合って、湖の写真のようにモコモコになります。

Kutzingのスケッチ

Kützing(1844)から引用
柄(ストーク:長い枝状のもの)が伸びています。

Didymo顕微鏡写真

特別大きなものがDidymoです。Didymoの周りに写っているものは、一般的な珪藻です。

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