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-有害藻類-
自然界で大量に繁殖したり、強い毒をつくる藻類を有害藻類と呼んでいます。ある時まで目立たなかった藻類が、突然増えて害をもたらすことがあります。こうした大増殖は、工場や台所から出る排水が流れ込んだ湖や海などにみられます。人間の活動が自然界のバランスをくずしているのです。
ミクロキスティス |
夏に池や湖の表面で大量に増殖してアオコをつくることでよく知られています。この藻類は肝臓に害をおよぼすミクロキスチンという毒をつくり、世界各地で家畜などに被害がでています。 |
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ユレモ |
細長い糸状のからだをもつ藍藻です。ミクロキスティスと同様にアオコをつくり、ミクロキスチンをつくることが知られています。 |
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ギムノディニウム・ミキモトイと
プロロセントラム・リマ |
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日本をはじめ世界各地の沿岸で、毒をつくる渦鞭毛藻の赤潮が発生しています。この渦鞭毛藻をホタテやカキなどの貝が食べて有毒になり、さらに人間が貝を食べて食中毒をおこします。魚介類を直接殺す毒をつくる種類など、多くの有毒渦鞭毛藻が知られています。
(上)ギムノディニウム・ミキモトイ (下)プロロセントラム・リマ |
シャトネラ |
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瀬戸内海を中心とした内海で赤潮をつくる藻類で、黄色植物のラフィド藻のなかまです。ハマチなどの養殖魚を殺すため、時々テレビや新聞のニュースで取り上げられます。細胞の粘液胞から出される粘液物質がエラに付着することで魚が窒息して死んでしまいます。下の写真は破裂寸前の細胞で、白い丸い粒が粘液胞です。生物にとって有害な活性酸素をつくることも知られています。 |
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